7月3日(木) 国立能楽堂
狂言『萩大名』(大蔵流 茂山家)
シテ(大名)茂山七五三 アド(太郎冠者)茂山逸平 アド(亭主)茂山茂
(休憩)
能『楊貴妃』・玉鬘(喜多流)
シテ(楊貴妃)中村邦生 ツレ(方士)大日方寛 アイ(常世国の者)茂山千之丞
笛:松田弘之 小鼓:曽和正博 大鼓:柿原弘和 地頭:香川靖嗣
面:シテ「増」
暑い暑い日。もう千駄ヶ谷に行くまでに疲労する。
何故か、本日の能は『一角仙人』と信じていて、電車移動中にプログラムを読んだら『楊貴妃』だった。ちょっと意外。この勘違いは暑さだろう。『一角仙人』は、次回でした。
狂言『萩大名』。これはもうホントに何度も。でも、確か七五三先生のシテ役は拝見したことが無いんじゃないか。
最初橋掛かりから出てくるとき、七五三先生ちょこっとフラついている。1947年生まれの年齢か、暑さからか。
な~んと、七五三先生の『萩大名』なのに、寝てしまう。
ストーリーが解りすぎているのも、どうなのかしら。ウトウトして、目覚めても、どこの箇所だか解ってしまう。
国立能楽堂中庭にもあるミヤギノハギを誉める下り、すっかり寝飛ばしてしまった。勿体ない。
といいつつ、何度かウトウト。
後半は、七五三先生も元気になられて良かった。最後の、面目ないも、素直に。
能『楊貴妃』、5回目なのです。
前回は、2023年10月梅若定式で。といいつつ、前回のブログを読み直そうとしたら、非公開にしてあった。ちょこっと書きすぎたんだね。
それより前は、2022年12月横浜能楽堂で喜多流。2022年12月川崎市定期能梅若会。最初は2019年3月川崎市定期能観世会。
いつも眠くなるようなことが書いてある。
白居易の「長恨歌」。比翼連理。好きな唐詩だけど、能としてはあまり面白くない。
前場は(物着前)は、作り物のなかで、葛桶に座っているだけの、居語りだけ。
後半は、クセ舞、中ノ舞、キリ舞。と優雅な舞が続く。
シテの中村さん。舞はお上手(失礼)。ブレずに最後まで、型をキチンと決めて、ゆったりとした舞を舞い続ける。
が、盛り上がりに欠けて、眠くなる。寝なかったけど。
小書きの「玉鬘」は、作り物の蓬莱宮の回りを、垂れ下がった豪華な鬘帯で飾る。
なので、中にいるシテ楊貴妃の姿がよく見えない。
シテの楊貴妃は、そもそも幽霊なんだよね。幽霊というか、魂魄。皇帝の命令で、ワキ方士が、常世の国(あの世、ですね)に探し当てて、秘め事を教えられて本人確認し、楊貴妃幽霊も喜んで、舞い、最後はこの世に帰っていくワキ方士を見送る。
優雅、ゆったりとした舞いが見どころ。しっかり拝見させて頂きました。
大好きな、中庭。だいぶ暑くなってきて、夏仕様。ミヤギノハギも茂ってきて、大きくなる。花はちょっとだけ。
萩と荻の違い。ハギとオギ。ハギは、秋の花だから草冠に「秋」なのです。この漢字二つ、よく間違える。
狂言『萩大名』で、ミヤギノハギの箇所を寝てしまったのが、悔やまれる。