6月19日(木) 国立能楽堂
狂言『秀句傘』(和泉流 野村万蔵家)
シテ(大名)野村万蔵 アド(太郎冠者)野村万禄 小アド(新参者)野村拳之介
(休憩)
能『六浦』(観世流 九皐会)
シテ(里の女 楓の精)大槻文藏 ワキ(旅僧)福王和幸 アイ(里人)小笠原由祠
笛:松田弘之 小鼓:観世新九郎 大鼓:亀井広忠 太鼓:小寺真佐人
地頭:観世喜正
面:シテ「増」
夜の部の定例公演は辛い。もうそんな歳になってしまっている。千駄ヶ谷を20時過ぎると、帰宅は、簡単に食事して帰ると22時を優に回ってしまう。
どうせ、睡眠薬を飲んでも、5時間しか寝られず、翌日の朝食作りには関係ないのだけど、気分的に、ね。
このところの、暑さと言ったら、なんて言うことだ。行きはTシャツ1枚で行くが、能楽堂や電車内は今度は寒くて、上着が必要。帰りにさっと日高屋で冷やし中華を食べたら、寒くて落ち着かない。
狂言『秀句傘』。過を言い、見栄ばかり気にする大名。秀句の意味が解らない。結果的に、元傘張り職人という新参者に良いようにされてしまう。
太郎冠者がもう少しなんとかすれば良いのに。「頼のうだお方」(=雇い主、主人、大名)にゴマばかりする。
G7のみっともないこと。皆、トランプの言いなりで、他はまるで無能な太郎冠者。
万蔵師、万禄師は見事。拳之介君は、まだまだ。おしゃべりが狂言になっていない。後見にいた万之丞さんとは、大いに違う。
能『六浦』、2度目です。
初回は、2021年5月に、国立能楽堂、喜多流で。その時のブログに色々書いてあるので、そっちを見てください。
今回は、観世流で心地よい。
人間国宝大槻文藏先生の、クセ舞、序ノ舞は見事としか言えない。驚嘆に値する。1942年生まれ83歳。
前シテ里女の時は、色無しの装束。後シテ楓の精の時は、薄緑色で、楓模様の綺麗な装束。素晴らしい。
面は、前も後も「増」だって。
地頭の観世喜正師。やはり、地頭が良いと纏まるね。今回は、地割りは梅若会からもいて、山崎さん、角当さん、川口さん、こういう所で、謡の経験を積んでいき、舞も上手なのを間近で観られれば、梅若会ももっと上達すると思います。
前のブログにも書いたけど、本曲の舞台になっている「称名寺」には観光目的で行ったことがあって、まだお能のことは殆ど知らない頃で、今は、思い出の配当に浸っている。仕事サボって行ったのかな。職場からそんなに離れていなかった。
週日の日中だった記憶。
もう一度行ったらば、楽しいだろうな。
薪能やっているけど、観世流でやってくれないかな。あの浄土庭園での薪能は良さそうだな。