5月6日(火) 国立能楽堂

 

観世流の坂真太郎先生が主催する、「真能社」という社中会の、五十五周年記念大会。

 

どうも、社中会、というものが解らなくなる。

社中会って、どなたかの能楽師が、自らの素人弟子を集めた会かと思っていたが、そう一色ではないらしい。

 

坂真太郎先生は、ご挨拶の中で「平成十二年流儀準職分」となったとお書きなので、それは2000年なので、五十五周年の訳がなく、きっと、御父君の社中会を引き継いでいらっしゃるのだろうと。

坂家とでも言うのか。

観世喜之・喜正師の九皐会のなかでの、お家という位置づけかな。

まあ、観世流でのそういう取り決めはないから、ご自由なのですが・・

 

毎年4月末に、春季大会という社中会を、九皐会の矢来能楽堂で開催していたが、五十五周年記念ということで、五年おきに、国立能楽堂を借りて、大がかりに行うらしい。

 

お素人の会だけど、なかなか立派なのです。

 

わたしが拝見したのは、能『三輪』以下の演目。

ワタクシも、五年ほどのお稽古経歴があるので、お稽古した曲やら、よく拝見した曲など多いので、素謡にせよ、お仕舞いにせよ、連吟にせよ、何となく理解しているのも多いのだけど、皆様お上手でした。素人なりに、ね。

 

大体、お年を召した方が多くて、礼儀正しく男性は黒紋付き袴姿であって、長いことお稽古してきたのでしょう。

猫背になってしまっていたり、首が前に落ちてしまっている方もおいでになる。

それでも、それなりの風情と雰囲気と貫禄で、舞ったりしておられる。大体、よく覚えられるモノだ。

 

最後の『天鼓』は、そんな中でも比較的お若い方の舞囃子で、やはり、舞が大きくて、確りしていて、拍も大きい。

それは拝見しがいがあるけど、それなり、ってことなんでしょう。お上手でした。

 

終演後、正面入口の前に、貸し切りバスが2台停まっていて、社中会の打ち上げでもあるのかしら。

かなり組織されている。単に、お稽古するお素人の会と言うだけではないような。