4月26日(土) セルリアンタワー能楽堂
観の座 青柳恵介(評論家 観の会発起人) 松岡心平
(休憩)
能『定家』・一味の雨
シテ(里女 式子内親王の霊)友枝雄人 ワキ(旅僧)宝生欣哉
アイ(都千本の者)山本則重 地頭:香川靖嗣
笛:竹市学 小鼓:成田達志 大鼓:亀井洋佑
面:前シテ「深井」? 後シテ「痩女」
セルリアンタワーは久しぶり。渋谷の工事中に2回ほど行っただけ。
迷わずにいけたけど、セルリアンタワーホテルの地下にある能楽堂で、ホテル開発と一緒かな。
隣にあった料亭の「金田中」は閉店しているようで、その一部が能楽堂の「数寄屋席」になっておる。
12時から、その日に用いる予定の面と装束の展示があって、拝見させて頂く。能楽師の解説付き。
観の会って、なんだろうか。能楽師にそれぞれある単なる会なのだろうか。
それにしては、発起人だとか、なんだとか、疑問符がでる。
ま、良いけど。
観の座は、いわゆる解説で、本曲の作者である金春禅竹の作能の魅力やら、喜多流だけにあるという後シテのハコビについてのお話。
寝てしまったので、特に後半は聴いていないのだけど、すり足では無く、独特のハコビがあるそう。
能『定家』は4回目。
2回目に、紀彰師が舞ったモノがあって、2022年12月梅若会定式能、どうしても比較してしまうのは、済みません。
3老女と並ぶ奥深い曲だけど、難易度は強いんじゃないかな。
前シテは、ほとんど動かないで、下に居の状態で、じっとしている。これが難しいのだけど、もちっと背筋を伸ばしたら緊張感が出るかなと思ったけど、考えてみれば、老女なので、それでも良いのか。
面も、若女ではなくして、深井だと思うし、色無し装束だし。
後シテは、極めてゆっくりとした序ノ舞と引き続く舞が、美しい。極めて高度の技と身体能力を必要とすると思う。
まだまだお若い友枝雄人師、昭和42年生まれで、まだ50歳代。
ここで「痩女」面をかけて、すり足では無い独特のハコビを拝見するが、足を上げて、パタッと落とす。舞の間ずっとだったと思う。すり足の方が安定するが、こういうハコビは、喜多流の流儀だそうで、意味の説明は聞き落とした。
最後、幕に下がるときは、すり足だったので、ホントに舞の時だけなんだね。
全体的に、年齢を重ねた式子内親王という解釈だと思う。
いやはや、名曲だけど、難曲。ずいぶんと立派なパンフレットが付いていて、力が入った公演だと。
眠りはしなかったけど、感動には至らず。
関西風の拍手でなくて、ホントに良かった。余韻が楽しめた。そういう曲なんだし。
馬場あき子さんがいらしていた。
友枝家というのは、名門なんだね。