2月15日(土) 初日

この日は、通過点にある小田原で、懐かしのあれこれ。

 

まず、裁判所近くにあり、裁判の前後でよく行った蕎麦屋に行こうと持ったら、「臨時休業」。土曜日でお城の近くで観光客も多い(外国人は少ない!)のに、お休みだと。懐かしいおそばで、仕事中は飲めなかったので、蕎麦焼酎でも飲もうと思ったのに。

 

仕方なく、もう1件、お堀の近くの、別の蕎麦屋。完全に観光向きになっている感じ。初春の、良い時期だからね。

懐かしい蕎麦で、蕎麦焼酎。

 

カマボコ通りの、カマボコで飲めるお店。足湯が、前はなかったのに作られて、足湯に浸かりながら酒。

何だか、ガイド地図にようなモノを持っている家族連れなどが多く、飲み処のハズなのに、ジュースとおでんなど食べている。

ワタシは、無視して、板わさなどで、王道。

 

酔っ払って、小田原駅まで、かつての商店街を通ってブラブラ戻って、そのまま、湯河原に行ってしまう。

すぐに、奥湯河原行きのバスの発車だったので、まあいいや乗ってしまえ。

 

考えていた美術館にも寄らず、宿に入って、温泉三昧。

良いな、こういう自由さ。

 

2月16日(日) 2日目

朝風呂にも入って、普段の3倍くらいの朝食を食べて、朝からビールなぞ一杯飲んで、これから幕山の梅見に行きます。

運転手不足とかで、バス便が難しいという警告アナウンスがあったけど、湯河原町上げての梅祭なので、結局大したストレスなく幕山に行けた。無料送迎。

 

梅は三分咲き。陽当たりの良い部分は満開の花もある。

前日の夜から雨だったけど、上がっていて、降ってはいないけど、滑りやすい幕山の山道。

ワタクシは、桜より、梅が好き。ピンクの梅が大好き。

梅花の香りの違いを楽しむ。香りに違いはどこから生ずるのだろうか、樹種か、土地か。

 

ゆっくり廻ったはずだけど、1時間で廻ってしまい、湯河原駅に戻る。

 

さてと、観光板なぞ見たら、成願寺が近そう。歩いて行ける。

散歩序でに行ってみましょう。

それが、良いところでした。

土肥実平の墓なぞもあり、ビャクシンの大木も。

能「七騎落」の謡蹟にもなっている。

この能見たことはないけど、何となく知っている。「能のふるさと散歩」下巻に載っている。

石橋山の合戦で敗北した後、頼朝一行は真鶴の海岸から船で阿波に逃れる。その時に、八騎は不吉な数字ということで、土井実平の子を下ろして、七騎にして阿波へ船で乗り出す話。

 

湯河原駅から、車がすれ違えない狭い隧道を通って行く場所。

車で幕山を目指す観光客は、こちらには来ないが、幕山の梅より、ずっと印象的なお寺でした。

 

一駅電車に乗り、真鶴。

前に行ったことのある寿司屋で。美味しいつまみとお寿司。熱燗にしよう。

 

酔った後、岩海岸に、降りていく。

ここが、頼朝一行が船を乗り出した場所。岩海岸。

”源頼朝開帆碑”なるモノもある。まあ、広い意味で謡蹟でしょう。”源頼朝船出の浜”との跡もある。

ここを訪れたのは2回目だけど、前回は、何となく頼朝が船出したとこだなあ、位だったが、謡曲をお勉強しだしてからは、意味がずっと違って見える。

しかも、成願寺に行ってからこの浜。成願寺から見える浜。

 

良きかな、こういうその場で、発見する自由旅。

 

箱根はもうダメだから、湯河原の方がお勧めです。

車でピンポイント移動ではなく。電車、バス、徒歩を中心に。

昼に飲めるし。

この日は2万歩に迫る歩数。

 

自由人、高等遊民の、自由旅。宿さえ予約しておけば。