9月20日(金) 笛吹市スコレーセンター
市長・笛吹観能会会長 挨拶
仕舞『鵺』 角当直隆
狂言『縄綯』(山本東次郎家)
シテ(太郎冠者)山本東次郎 アド(主)山本則重 アド(何某)山本則秀
(休憩)
能『鵜飼』・真如之月
シテ(鵜飼ノ霊 閻魔王)梅若紀彰 ワキ(旅僧)御厨誠吾
ワキ(石和の里人)山本凜太郎
笛:松田弘之 小鼓:鵜澤洋太郎 大鼓:柿原光博 太鼓:小寺真佐人
地頭:山崎正道
聞いたところによると38度の猛暑であったらしい。
折角甲府手前の石和温泉に行くのだからと、この暑さなのに昼食にほうとうを食べ、謡蹟のある鵜飼山遠妙寺によってから、会場に向かう。
またまたGoogleマップの設定を間違えて、徒歩で行けると勘違い。
鵜飼山遠妙寺は、古い格式あるお寺だけど、謡蹟らしきモノは看板と鵜供養塔だけ。
それだけでも満足。
能『鵜飼』は、何となく長良川だと思っていたのに、石和川(笛吹川)のこの辺りと聞くと、もっと宣伝すれば良いのに、と思う。
昔は、この寺で能『鵜飼』を開いていた時期もあったらしい。本堂は覗けなかったから、どのくらいの広さがあるか解らない。
トボトボと、致死的な暑さの中を会場に向かって歩く。哀れみを持って見る自転車に乗った中学生。
開演3時間前から、バックヤードツアーというのに参加する。
といっても、ホール能会における楽屋風景などの見学と、代表者への狂言装束付け。狂言方山本兄弟が説明。
未だ、シテ方や囃子方、ワキ方も会場に来ておらず。
このツアーが終わってから開場まで2時間もあるので、どうすりゃ良いんだ、という感じ。お近くの方は一旦帰宅されたのじゃなかろうか。喫茶とか、コンビニとかな~んにも無い会場。
全体的にお近くの車で来られる方を対象とした企画と思われる。
笛吹市の税金で催しているんだから、笛吹市民以外は来るな、とでも言わんばかり。
市長と観能会との間も微妙な何かが感じられるし。
仕舞『鵺』は、角当直隆さんしっかりと。敷台の舞台で、足踏み音ばかり響く。
狂言『縄綯』。東次郎先生はお久しぶりだったけど、素晴らしいが、超絶的暑さの中の徒歩に疲れて、寝てしまう。
能『鵜飼』、3回目かな。
鵜之段の仕舞は仲間がお稽古していたし、紀彰先生だし、まったく寝ない。
梅若の謡本を持っていたけど、見所が暗くて読めず。音響効果も悪い。能に適さない会場と思う。
小書き『真如の月』は、良く解らなかったが、前場が短いような気がしたし、間狂言がカットされていたり。終了時間を気にしたモノじゃないかな。
この会場は、役者全員車の手配が無いと集まれない。
そんな会場でも、紀彰先生立派に。
篝火を持って登場するが、鵜飼は月のない夜に行うモノで、明かり取りと、鵜を呼び寄せる2つの役割がある篝火。照らす篝火を、消えそうになるのを振って灯りを戻す。その比較対象。教えて頂いたその通り。
ワタクシは即行で駅まで送っていただき、深夜に帰宅出来たけど、他の役者さん達はどうしたのか。
薪能だから暗くなってから催したいのだろうが、会場はホールだし、午後にやれば良いのに。
折角、能『鵜飼』の本拠地なのだから、もっと売り込めば良さそう。ただ、挨拶の中で、毎年『鵜飼』をやるとか言う話しも出て、それは如何なものか。
平成16年から18年に数町が合併して出来た市で、何やらあるのかも知れない。
折角、超一流の役者を揃えているのに、勿体ない。