8月12日(月) 石川県立能楽堂

連吟『江口』 シテ方職分・師範一同

独調『清経』 小鼓:多田順子

連調『唐船』 太鼓5名

舞囃子『絃上』 シテ:高橋右任

仕舞『経政』クセ 松田若子

  『籠太鼓』 福岡聡子

  『玉之段』 佐野由於

  『網之段』 広島克榮

  『鵜之段』 藪俊彦

(休憩)

狂言『佐渡狐』

 シテ(佐渡の狐)炭光太郎 アド(越後の百姓)中尾史生 アド(奏者)炭哲男

能『望月』 (宝生流)

 シテ(安田知治の家来小沢知守)渡邊繁人 子方(安田知治の子)藪俊太郎 ツレ(安田知治の妻)木谷哲也

 ワキ(望月秋長)殿田謙吉 アイ(太刀持)能村晶人

 笛:室石和夫 小鼓:住駒俊輔 大鼓:飯嶋六之佐 太鼓:麦谷暁夫

 

この能楽堂、前から行きたかったんだけど、わざわざ行くことも出来ず、シテが紀彰先生なら行くんだろうけど、何しろ加賀宝生というある意味独立的なモノ。

日本能楽協会とは別なんだろうか。公益社団法人金沢能楽会。

チャンスがなかったけど、ちょうど能登帰りに”復興支援特別公演”があり、娘がチケットを取ってくれる。

 

念願の石川県立能楽堂。なかなか由緒ある能舞台で素敵。

特別公演だからか、見所も9割方埋まる。

 

休憩前は、娘も孫も退屈するだろうと、ワタクシが席だけ確保して、二人は狂言から。

二人とも浴衣を着てきて良かった。

 

前半は、まあこんなモノ。どうも金沢も拍手のタイミングが関西風で、落ち着かないなあ。

 

狂言『佐渡狐』は、11歳の孫にも大ウケ。笑っていた。爺の事前解説が良かったか。

 

能『望月』は初見。孫はぐっすり。

ワキの望月秋長が、従姉妹の安田知治を殺してしまう。ツレ妻と子方は逃げる。ワキは都に呼び出されるが放免されて帰国する。途上で、逃げる妻子と、帰るワキが、偶然同じ宿「甲屋」に泊まる。その「甲屋」の主は、殺された安田知治の家来、小沢知守。芸尽くしをして油断させて本懐を遂げるストーリー。解りやすい現代物。

それでも孫は熟睡。

 

子方の藪俊太郎君は、声も大きいし、動きもキビキビしていて立派。後見をしていた藪克徳さんの孫か。仕舞「鵜之段」を舞ってた藪俊彦さんの子か。きっと将来は加賀宝生を立派に継承するに違いない。

ワキとアイしかワタクシの知る役者はいない。

地謡がかなり不満。地頭に人がいないか。

仇討ちで盛り上がるハズの曲なのに。

 

能が終了した後に、娘の婚約者が、ワタクシに寿司をご馳走してくれると予約済。

初めて着るスーツに革靴、ネクタイで来たらしい。緊張したのでしょうね。

高~いゴディバのチョコまで頂いて。

 

ワタクシにとって、ベトナム戦争は、青春時代の大事件。その後の行き方にも大きな影響。

バック・ホー。ディエンビエンフーの戦いとフランスからの独立。

米軍の介入。

ダナン、フエでの戦い。解放軍は強い。

北爆。

1975年4月30日のサイゴン解放。サイゴン政権のみっともない脱出。米軍のヘリから蹴落とされる。

アメリカ帝国主義に勝利したベトナム人民。

B52が沖縄から出撃したのだ。相模原の米軍補給渉での戦い。

1979年、ランソンでJCP高野特派員殺害される。

喋りたいことは沢山ある。拙い英語混じりで話しかける。婚約者の彼は当然ベトナム戦争は直接は知らないが、親が従軍していたらしい。彼の日本語も上手ではない。

もう少し時間を掛けて、記憶を整理して、ブログに纏めねばならぬ。

足が向かなかったベトナムに、行きたくなった。