6月30日(日) 梅若能楽学院会館
連吟『四海波』 有志一同
仕舞『弓八幡』 山崎友正
『春日龍神』 梅若景英
二胡 演奏者 Maya
JAZZ「kaeru 2022」
「Blackberry Winter」
「inu」
秩父英里とそのグループ
(休憩)
クロスオーバー作品 『船弁慶』
平知盛:梅若紀彰 静御前:松山隆之 義経:梅若慎太郎(紀彰先生のご子息、能楽師ではないが能会ではないから出演できる) その他
能とジャズのコラボ。
作舞・監修が梅若紀彰先生なので、どんなモノかいな、と参加することとする。
ところが、何度も記述しているように、6日前のお稽古の時に、連吟『四海波』に出演予定であったお素人さん、どんな方が予定されていたか良く解らないけど、達が、お稽古が出来ずこのままだと玄人だけの連吟になってしまう、ということで、急遽出演を要請された。
紋付き袴で来て欲しい、無本で謡って欲しい、とのこと。
焦りまくりました。無本では大変でした。記憶が出来ない。
記憶はしているのだけど、「事も愚かや かかる世に」のところが、つい「事も澄むなり 住の江の」になってしまって、「松影も映るなる 青海波とはこれやらん 神と君との道すぐに 都の春に行くべくは」と続いてしまう。
直前まで直らなかった。
最終的にはこのフレーズだけ口ずさんで練習していた。
まあまあ合格点で謡えたのではないか。
如何に我が頭脳がスカスカかが良く解り、無本でお能をやりきるシテ方や地謡、ワキ方に心の底から感心した。
また無本で謡うからこそ、詞章が「音」ではなくて「意味」として入ってきて、良い体験でした。
番組(とは言わないのか)は、連吟・仕舞の能楽パート。
二胡のパート。
ジャズのパートと続き、最後はそれらが一緒になる『船弁慶』。
お能の『船弁慶』は別作品だけど、静の舞や、知盛の襲来のあたり、能の形を織り込みつつ、紀彰先生が作舞された。
僕らは能の『船弁慶』を知るから、クロスオーバーでも解るけど、多くの観客は、能に触れたことはないような客だったから、解ったんだろうか。
そんな中、能楽愛好者としては、やはり紀彰先生は素晴らしい、楼雪師の孫の影英君は、まだ若いけどかなり上達した、と感じた。
まあ、一つの試みというところ。
これで、臨時が終了したので、通常のお稽古、謡い『天鼓』と仕舞『葵上』枕ノ段に戻りましょう。