6月26日(水) 国立能楽堂

狂言『無布施経』 (和泉流 野村万蔵家)

 シテ(住持)野村万蔵 アド(施主)野村万之丞

(休憩)

能『熊野』・読次之伝・村雨留・墨継之伝・膝行留 (観世流 観世会)

 シテ(熊野)観世清和 ツレ(朝顔)観世三郎太 ワキ(平宗盛)宝生常三

 笛:松田弘和 小鼓:大倉源次郎 大鼓:亀井広忠 地頭:観世喜正

 面:シテ「節木増」 ツレ「小面」

 

狂言『無布施経』のシテは、発表は野村萬師だった。当日発表で、もともとアド役だった野村万蔵がシテとなり、新しくアド役に野村万之丞となる。

萬師の無布施経は初めて見る(予定だった)ので、楽しみにしていたが、体調不良で、ということ。

94歳だもんね。大事にならなければ良いが。

 

珍しく、脇正面最後方席だったからかも知れぬ。声がよく聞き取れない。慣れている中正面が良いなあ、等と思っているうちに、寝落ち。

萬師の体調不良が、役者にも影響していないか心配。

万蔵師はいつも大きな声なのに。

 

能『熊野』。6回目か。小書が幾つも付いている。

解りやすい小書きで、パンフレットに説明もあったので、良かった。

十分に解っている曲なので、小書きも含めて、楽しめました。謡も舞も。

 

まず三郎太さんのツレ朝顔が出てきて、シテ熊野の登場になって、橋掛かり辺りで向かい合うのだけど、三郎太さん、観世御宗家清和師の嫡子との紹介、大柄なのですねえ。1999年生まれでまだ若い。

頭一つ御宗家より背が高い。装束も大変だあ、等と。

 

源次郎先生、橋掛かりに出てくるときの構えが格好いい。左手を直角に曲げて、床几と小鼓を持ち、右手は腰の辺りにピタリと。

重いだろうなあ。

お能の所作は、格好良さにある。

 

突然出演することになってしまった、連吟『高砂』四海波。その出方を前回教えて頂いたのだけど、格好良く決めなくちゃ。

お素人の会を観ると、素謡などの出が、ダラダラとして気持ち悪い。

やはり、ピシッと決めて入ってこなくちゃ。退場も、ピシッと。

無本での入場はやったことがない。見台もないし。場所も揺るがず、綺麗に並びたい。

 

やっとこさ、『高砂』四海波を覚えられたか。

ホントに意味を捉えないと、こんなに短い箇所でも、覚えられない。70爺のスカスカ頭。