6月4日(火) 国立能楽堂

狂言『地蔵舞』 (大藏流 山本東次郎家)

 シテ(旅僧)山本東次郎 アド(宿の主人)山本凜太郎

(休憩)

能『水無月祓』・古本による (観世流 銕仙会)

 シテ(女)浅井文義 ワキ(男)大日方寛 アイ(上京の者)山本則秀

 笛:杉信太朗 小鼓:鵜澤洋太郎 大鼓:安福光雄 地頭:片山九郎右衛門

 面:シテ「孫壱」

 

妻源病治療のために、今週も火曜日から金曜日までは出かけて、接触回避する。

 

今回の能楽は、狂言・能とも初見。

 

狂言『地蔵舞』。

シテ旅の僧が、宿探すが、高札で禁止されているのを、適当な口実で泊まってしまう。また飲酒戒も破ってしまって、アド宿の主人と宴会になる。例の如く、飲めや、謡えや、舞えや。

最後に地蔵舞という舞を舞って、お仕舞い。それだけ。

東次郎先生。右膝の負傷をまったく感じさせずに、立ったり座ったり、舞ったり。

 

能『水無月祓』。

ワキ男は、都に住んでいたが、勤めで「室の津」で逗留していた間、遊女と親しくなる。

室の津は、遊女の里ですね。能『室君』など。

しかし、帰京することになって、別れてしまう。遊女は、物狂いの女になって、賀茂明神(下賀茂神社)にて、6月末の水無月祓いの日に、茅の輪潜りなどして舞を舞っている内に、あのワキ男と解って、再会を喜ぶ。

遊女との別れでの、ハッピーエンドパターン。能『班女』など。

 

細部はともかく、解りやすい曲。国立能楽堂の液晶パネル詞章を見ていれば解る。

観世流だけにあった半能だけど、古本によって、前場的なモノも復活したらしい。

こういう曲の場合、あまり詳しいことは考えずに、全体として曲に身を委ねて、謡に包まれて、舞を鑑賞すれば宜しい。と最近思えるようになった。

お能の鑑賞は、それで良いのだ。

 

ponkichiさんとお会いする。夫婦円満の秘訣は、できるだけ合わないことだとアドバイスを受ける。

別に円満で無くても良いのだけど、接触回避は必要なことだと再認識。

更に、般若心経の語句が頭に浮かぶ。

心無けいげ 無けいげ故 無有恐怖(くふ)

心に、何らの捕らわれもなくして、自由にする。そうすると、恐怖がなくなる。

物理的、身体的距離を取ることだけではなくて、心から距離を取ること。

それが妻源病対策・治療ではないか。