4月20日(土) 久良岐能舞台

 

この会は、もともとは、横浜能楽堂が使えなくなってしまって、能舞台でのお稽古が出来なくなってしまい、なんとかお安く利用できる能舞台でのお稽古をしたいねと言う希望から、久良岐能舞台を探し出して、行ったモノ。

 

能舞台に登るのは、昨年の12月末以来。

 

折角だから皆さんお着物を着てお稽古しましょう、なんてことになって、それが段々エスカレートしてきて、どうせならば発表会形式にして、やりましょう、となり、ごく内輪の方々には見学して貰っても良いということになった。

社中会でも、御稽古会でも無く、普段のお稽古の成果を能舞台上で行うという、御稽古会以下のモノ。

 

それでも段々内容がヒートアップしてきて、『高砂』の謡を3日前のお稽古で一応仕上げ、久良岐では一部連吟もしようじゃないかとなって、お仕舞いのお稽古も、最後のお稽古では、紀彰先生に細部にもわたるご注意をいただき、完成させた。

 

そして当日になって、いわゆる番組を考える。

まず連吟。『高砂』から「四海波静にて」の箇所。地謡の初同ですね。有名な祝言曲。

及び、ワキの待謡「高砂や」の箇所。これも祝言曲。

男女混合で。

見台を借りて、舞台上に正式っぽく並べて、これも正式っぽく、切り戸口から順に登場して、席について、謡本を開く、所作を真似る。

ダラダラと舞台上にあがるのではなくて、ちゃんとやりたかったのです。

 

次いで、仕舞5曲。

『三輪』 T女史

『経政』 F氏

『半蔀』クセ ワタクシ

『松風』キリ Oさん

『梅枝』キリ O女史

 

みんな、上手く舞えた。畳の和室で舞うのと、足の滑りがまったく違うので、動きがスムーズになる。

満足。

 

ここで、新しい仕舞のお手本を紀彰師に舞って頂く。

5曲連続で。

お手本は、やはり能舞台で舞って頂くのが宜しい。

 

最後に、同じく『高砂』のキリ、仕舞の箇所。祝言曲。

な~んと、紀彩の会5名が並んで地謡になって、紀彰先生が舞うという、これまでに無いパターン。

いつもは、紀彰先生が、未熟な舞に合わせて謡ってくださるが、逆に、未熟な地謡に合わせて舞ってくださった。シテ謡の箇所は勿論紀彰先生。

 

ちょうど「千秋楽」でご祝儀だし、先生の美声としっかりした舞を後ろから拝見できて、素晴らしい体験と楽しさ。

 

皆さんと、紀彰先生も含めて、楽しいお稽古になったんじゃなかろうか。

実に愉快。

 

上大岡駅からタクシーでしか行けない舞台なので、なかなか使えないのだけど、自然環境抜群の中に建ってるので、気分も爽快。ちょうどお天気も良かったし。

何人か来て頂いた見学の方も、極めてお得だったのではないか。

 

横浜に出て、焼き鳥で楽しく飲み、さらに希望者のみ蕎麦屋で2次会までして、実に楽しい一日でした。

こういうお稽古が出来ると、まず、やめたりはしないだろうな。