4月13日(土) 国立能楽堂
解説 「悲劇の英雄に捧げる愛と忠節」 坂井孝一(創価大教授)
狂言 『靭猿』・替装束 (大蔵流 茂山忠三郎家)
シテ(大名)茂山忠三郎 アド(太郎冠者)大藏基誠
アド(猿引)大藏彌右衛門 子方(猿)茂山翠里
助吟 大藏彌太郎、他2名
(休憩)
能 『吉野静』 (金春流 櫻間会)
シテ(静御前)櫻間右陣 ワキ(佐藤忠信)原大
アイ(衆徒)大藏教義、上田圭輔
笛:左鴻泰弘 小鼓:幸信吾 大鼓:谷口正壽 地頭:本田光洋
面:シテ「小面」(出目右満 作)
精神的に安定しなかった日。ウツ傾向か。イライラばかり。落ち込む。
解説は、相変わらずつまらん。声が小さいし、寝た。多分義経の逃避行について語ったのだろうが、どうしてか。
寝てもイライラが募る。
狂言『靭猿』は何度も。最初の頃は、とにかく小猿が可愛くて、泣きそうになったこともあったけど、今回はそんなことには至らず。
小猿の動きもイマイチのような気がして。忠三郎の長女、9歳か。
猿引の大藏彌太郎さんがお年を召していたので、謡の助吟が入る演出で。
能『吉野静』は初見。金春流で合わないかなと思ったが、初見なので行くことにした。
ストーリーは、頼朝と争って吉野に逃げ込む義経を、ワキ佐藤忠信の武勇と、シテ静御前の舞で、追っ手の気をそらして、無事下山させる話。
前場の初めで、浄見原皇子の話が、前例として出てくる。能『国栖』ですね。
キリで、和歌「しずやしず 賤の苧環 繰り返し 昔を今に なす由もがな」が出てくる。
吾妻鏡の中で、静御前が鎌倉の頼朝の前で舞う、という。鎌倉に行く前だけれども、ここ吉野でも出てくるんですね。
能『二人静』でも出てくる和歌。
色々繋がって、理解が進んで面白い。
シテの櫻間右陣。金春流でもあるし、やや私生活での偏見もあって、期待していなかったけど、良かったです。
謡も、取り分け舞も、立派。
今回は、地謡の金春流も、さして気にかからず、流れるような謡の節にも、優雅さが感じられて、苦にならなかった。
金春流への偏見も、解けてくるか。
前の座席の大柄な男性が、頭を左右に動かすので、見にくいこと甚だしい。これでまたイライラ。
イライラすると、最近の持病の右眼瞼のピクピクが増幅され、更にイライラ。
精神的不調の中に落ち込む。
あれこれ考えすぎず、期待しすぎず、完璧主義をなくして、あるがままに居られれば良いのだけれど。
自殺念慮まで出てくると、やばい。