7月11日(火) 横浜にぎわい座

開口一番 二つ目 柳家小はぜ 『富士講』

三三 『夏の医者』

ゲスト 講談 宝井琴調 『四谷怪談~お岩誕生』

(仲入)

三三 『千両みかん』

 

猛暑が続く。クーラーを効かせた部屋から出て、にぎわい座に行くのも一苦労。午後の暑さ真っ盛りの時間。

食欲もないが、この暑さに外出するには栄養補給が必要だと考えて、普段はあまり食べない昼食を採る。

 

開口一番の小はぜは、なかなか見栄の良い噺家。二つ目。

先達がいて、山登り、講と来たから、『大山詣り』かと思ったら、『富士講』だった。初めて聞くかな。

富士登山の4~5合目でのこと。五戒に絡んで、偸盗戒、邪淫戒ときて、結局は先達のかみさんと出来てしまったのを、邪淫戒に反した、という噺。

まあ、面白かった。

 

ここで三三の登場。相変わらずの枕は面白い。師匠小三治譲り。

『夏の医者』、これも初めて聞く噺。山の向こうから、腹を壊した父親のためにお医者を連れて来るが、山中で大蛇に飲まれる。そこで医者、下剤を胃の中に塗りまくって、下痢を起こして、脱出する。

父親は、聞いてみると、チシャの食べ過ぎ。チシャって、レタスみたいなもん。施薬しようとしたが、大蛇のお腹の中に薬箱を忘れてきてしまったので、もう一度山中に戻って大蛇に、腹の中に入らせろ。大蛇は、グッタリしている。

大蛇曰く、夏のチシャ(医者の洒落)は、腹にこたえる、がオチ。

まあ、奇想天外の噺で、一瞬、上方落語の同じようなものかとも思ってしまう。三三は、こういう噺もするんだ。

 

仲入後かと思っていたら、見台を出してきて、講談が始まる。

講談は久しぶりだけど、こっちの耳が遠くなったのか、よく聞き取れないし、お岩さんの話かと思って聞いていたら、どうも違う。ストーリーも追えずに、眠くなってしまった。

お岩さんの誕生の話だった。講談、嫌いじゃないのだけど、残念でした。

 

待ってましたの『千両みかん』。2席とも夏の話ね。

三三は、ストーリーの全体像やオチは変えずに、得意とする話題の所は力を入れる。さすがに自分の話にしている。

千両もした一つの蜜柑が、番頭の目には、段々と、金そのモノに変化して思えてくる、一房100両。三房で300両。その変貌ぶりが、不気味というか、面白いというか。

名人芸に近づく感じか。

 

夏バテか。まだ梅雨も明けていないのに、大蛇じゃないけど、こっちのお腹の具合も悪くなる。早めの夕飯で、鰻のせの冷やし中華なぞを食べたからか。

やたらと、体力を付けようと思いすぎ。衰えた胃に高負担でした。