3月4日(土) 横浜能楽堂 神奈川県立音楽堂
まいらん、ってなんだ?
県立音楽堂~Music Hall
県立青少年センター~Youth Center
県立図書館~Library
横浜市民ギャラリー~Art Gallery
横浜能楽堂~Noh Theater
の、それぞれの頭文字を取って、MYLAN=まいらん、って訳だけど、まだ解らない。
要するに、紅葉坂周辺にある5つの施設が共同して一日の事業をして、あれこれやろうと。県立音楽堂では、「音楽のピクニック」と題して、11時から4時頃まで、ずっと何らかのイベントがある。これだけ有料3500円。
その内、ワタクシが当日参加したのは、横浜能楽堂と県立音楽堂。
梅若紀彰師が横浜能楽堂で仕舞を舞い、県立音楽堂でガムランとのコラボで、何やら舞を舞う。それを目当てに参加。
<横浜能楽堂>
午前10:30~の仕舞
『羽衣キリ』『殺生石』『殺生石特別バージョン』『田村キリ』
シテ:梅若紀彰 地謡:松山隆之、内藤幸雄、小田切亮磨
いやはや相変わらず美しい。『殺生石』以外は、お稽古で習ったモノ。『羽衣キリ』は少し型が違ったか。
そういう意味では見慣れていたけど、お稽古の時のお手本と変わらないのが素晴らしい。できそうで、できないのです。
『殺生石』特別バージョンは、一畳台を置いてその上と下で。紀彰師自作の型の舞いだろう。
<県立音楽堂>
午前11時~マリンバの演奏atホワイエ
午前11時40分~ホールで、ドローイングアート。何だか解らん。何をしているのか、と思ってはいけないのでしょう。感じなくてはならぬ、と思っても、何も感じられない。寝た。
チェロの独奏。
<駐車場で>
パンやカーがでていて机椅子もあって、ピクニック気分で陽当たりの良いなかで昼食。暖かくて良かった。風は冷たいけど。
<県立音楽堂>
午後1時45分~ ガムラン演奏 滞空時間
ガムランは、インドネシアの音楽というか民族的なモノだけど、今回演奏した集団滞空時間は、ヴァイオリンが入ったり、トランペットが入ったり、影絵が入ったり、チト違う気もしたけど、まああののんびりした、洞などを叩くリズムは心地よい。
その中に、ヴォーカルがいて、女子で、モンゴルのオルティンドを連想させる声と謡い方で、懐かしかった。
で、午後1時45分になると、そのガムランの演奏に、紀彰師と地謡3名が加わる。
全体の進行時間が押していたのかも知れないが、滞空時間のリーダーが、まだもう1曲終わってから、というのに、地謡3名が登場する。慌てているリーダーに対して、地謡の3名は、紋付き袴姿で登場して、ピタリと正座し、まったく動揺などせずに動かない。格好いい。能楽師は格好いいなあ、と感心。
やがて紀彰師が、白頭に面、色紋付き、手には長刀用のモノを持って登場。これまた格好良く、ガムラン演奏に合わせるかどうか解らないが、ガムラン演奏をバックに、激しく舞う。
ところどころ、地謡が謡うが、それは『菊慈童』の一部だよね。酒を汲む仕草など。舞台センター前に置かれた球を取るのは、『海女』のよう。『土蜘』の千筋の糸を2つ。紀彰先生オリジナルの舞いでしょう。能の手法や型を使った現代的な舞いと言って良い。
全体的に暗い舞台の上での舞いで、面も着けて、能を知る人はハラハラ。しかも、舞台中央からそのままの姿で、珠を掲げつつ、階段を数段降りる。階段の縁に足袋の足をかけて位置を探って、一段一段降りる。更に今度は、客席の中を上がっていく。このときも、足袋のつま先で階段の奥に触れて位置を確かめ、ゆっくりと登っていく。ハラハラしたけど、成功。
いや~、このコラボは素晴らしい。どうやってあの舞いを考え出したのだろうか。
芸術作品でした。どうにかして映像記録に取っておきたいと思った。
終わった後、ガムラン演奏者たちは、バラバラと下がる。どうぞ下がってください、という合図をしても、地謡方は例の下がり方で、ピタリと立ち上がり、下がる。格好いいよなあ。
<横浜能楽堂>
午後3時~の仕舞
『紅葉狩』『山姥』『野守』
シテ:梅若紀彰 地謡:前同様3名。
紀彰師、前のコラボでかなり大変だったので、仕舞を舞えるかと思ったが、そこはプロ。しっかりと3曲。午前は、紀彰師の解説も入ったが、午後は舞うだけ。お疲れ様。
仕舞や、コラボの合間にも、能楽堂の裏見学会もあって、一日大変にお疲れ様でした。
ガムランとのコラボ舞い、最高でした。素晴らしかった。