12月1日(木) 国立能楽堂

 

佳名会は、かめい かい、であって、亀井忠雄・広忠父子の、大鼓の社中会。

番組表を持っていないと、原則として入場できないという、招待制で、とてもレベルの高い社中会。

簡単に言うと、素人の会なのだけど、素人は大鼓だけであって、他の囃子方(笛、小鼓、太鼓)はもとより、地謡や、シテ方は全員が玄人という、恐ろしいような、贅沢な会。

師匠の梅若紀彰師に、行った方がよろしいと番組表を頂く。

しかも出演している玄人達は、人間国宝、宗家なども出演されていて、一体、素人さん達は、どんだけの費用を負担したのか。

玄人は、紋付き袴姿、素人はとても高価そうに見えるお着物。で、一見で区別はわかる。

 

午前10時開演だったらしいが、病院に寄っていたため、急いで国立能楽堂に入ったとき、調度能『羽衣』が始まった辺りで、橋掛かりの手すりに天女の衣を掛けているところだった。

本番組唯一のお能であるし、宝生御宗家がシテ(天女)であったから、間に合って良かったと思ったものの、すぐに寝落ちで、勿体なかったのですが、素人の大鼓は、まったく違和感がなかったのが、眠りに落ちられる条件だったのです。

 

羽衣以降の番組は・・

舞囃子 『善知鳥』

    『三輪』・このシテが紀彰師匠。

    『頼政』

    『三井寺』・この地頭が紀彰師匠。

一調 『屋島』

舞囃子 『芭蕉』

舞囃子 『巴』

謡囃子 『勧進帳』・このシテが紀彰師匠

舞囃子 『砧』

舞囃子 『熊坂』

番外として、玄人の2曲。田中傳左衛門さんという、歌舞伎の小鼓方も。亀井家の一員。

 

皆さん、お素人も、上手なのにビックリ。後ろに、師匠が控えてはいるが、ほとんど指示することなく。ちょっと拍子を取っているようなこともあったけど、どこがおかしかった?という感じ。掛け声の指導もあった。

 

とにかく、お素人でも上手なのです。

これがお素人で囃子方のお稽古をする一つの目標かと思ったら、我が小鼓お稽古は、もう全然ダメで、能力と気力の差は歴然。これを縮めるためには、相当な労力と時間を使って、お稽古に打ち込まねばならないだろう。

その発表会的な社中会が、想像も出来ないほどの費用がかかりそうで、これはワタクシは無理だわ、と諦める。

 

それにしても、この出演お素人さんは、どんだけのお稽古を積んできたんだろう。とても及びそうもないので、小鼓のお稽古は、辞めようと思う。