10月5日(水) 国立能楽堂
狂言 『鎧腹巻』 (和泉流 野村万作家)
シテ(太郎冠者)野村萬斎 アド(主)野村万作 小アド(すっぱ)石田幸雄
(休憩)
能 『雨月』 (観世流 観世会)
シテ(老人 宮人)武田宗和 ツレ(姥)武田宗典 ワキ(西行法師)森常好
アイ(末社ノ神)中村修一
笛:一噌幸弘 小鼓:飯田清一 大鼓:佃良勝 太鼓:吉谷潔
地頭:岡久広
面:前シテ ? 後シテ ? ツレ「姥」
狂言『鎧腹巻』は2回目。2022年4月に狂言堂、野村万蔵家で。
今回は、思いがけず、野村万作と萬斎という豪華メンバーで、素晴らしかった。
内容は、同じ和泉流だけど、チト違って、今回は、シテ太郎冠者が、すっぱに騙されて買った書物を重々しく読み上げる。前回は、もっと洒落っぽかったような。
おどすモノとは、やはり同じく賢徳面で、シテ太郎冠者が取り出して着けて、とって咬もう、という。対してアド主が、しさりおろう、と追い込んでお仕舞い。
どっちも良い。
能『雨月』は初めて。
前場は、和歌の話で、何しろ、ワキが西行法師なのだ。住吉大社の側で、一夜の宿を請うワキ西行法師。住んでいる老夫婦は、あばら屋の屋根について、月を見るために欠けていた方が良いか、雨音を聞くために全面葺いていた方が良いか、論争している。その決着を付けるために、ワキ西行法師と前シテ老人との合作の歌。
「月は濡れ 雨は溜まれと とにかくに 賤が軒端を 葺きぞ煩う」
月か、雨音か。どっちもよろしいのです。
風流だろう。
ツレ翁は前場しか出ないけど、シテの息子さんで、年齢が違って、発声が大きい。連吟のときは当然にシテに合わせるが、ツレ独吟だと朗々として、とても姥ではない。
ワキの森さんは、いつもの通りよい声だ。
後場は、神徳の話。住吉神社は和歌の神様。宮人に乗りうつった住吉の神が、優雅かつ荘厳に舞を舞う。立ち回りというのだそう。
良い舞だ。神舞とは違う。
面紹介の写真を撮ったつもりが、撮れていなかった。こういう所が残念で、悔しい。
薬の副作用で、ボーッとしているのです。
小鼓のお稽古はお休みしたが、お能には来る。気晴らしには、好きなこと、楽しいことをせねばならぬ。
小鼓お稽古は、短くとも年内はお休みにした。
副作用で、倦怠感、目眩。