3月19日(土) 神奈川県民ホール
指揮者:大植英次
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲
ソリスト 小林美樹
ソリストアンコール 未発表??
(休憩)
マーラー:交響曲第1番 巨人
2022年春シーズン開幕。
1月の第374回は、梅若会と当たってしまって、親戚にあげてしまったので、昨年の12月以来の定期演奏会。
まずは、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲。超有名曲で、実に高校生以来、何度も何度もCDで聴いている。聴衆皆様そうだろうから、そういう中での演奏は難しかろう。
だが、ソリストの小林美樹さんは、丁寧に演奏していた。
1990年生まれの31歳らしい。長身のすらっとした美女で、銀ラメのロングドレスと、それに合ったパンプス。若さ溢れる中でも、しっかりと、丁寧に演奏した。
指揮者の大植は、ずんぐりむっくりの体型で、一緒に出てくると、背の高さの違いが良く解る。大植指揮者が指揮台に載っても、隣の小林美樹とほぼ同じ高さ。
アンコールは、なんだか、難しい曲で、演奏も難しそう。本番が楽しい愉快な綺麗な曲なので、実力を試そうとしたのか。しっかりと演奏。
後半は、苦手なマーラー。
その中でも、第1番巨人はそれなりに聴いた曲なので、まあ大丈夫だろうと思っていたが、なんと、退屈どころか、あれまあ、マーラー大丈夫じゃんという感じ。
出だしの、暗い低音部で不安をかき立てながらも、段々と明るいイメージに。もちろん、ベートーヴェンやブラームス、チャイコフスキーなどのメロディ豊かな曲ではないが、聞かせるじゃん。演奏も難しそう。もしかしたら、マーラーは初めての演奏会かもしれない。
どうしてそう感じたかを考えながら聴いていたが、思い当たるのは、前日の能『当麻』との比較。あの『当麻』は、実に難しい謡曲で、演者も優れものばかり。それと比べると、マーラーもいけるじゃん、と。
思い返しても、あの『当麻』はすごい曲だった。すごい謡だった。
マーラーは、大人数の、大迫力で迫る。が、『当麻』が勝る印象。ただ、マーラーの国と戦うと負けそう。戦はすべきではない。
久しぶりのクラシック。楽しいのだけど、能楽の良さを再認識した演奏会でした。