6月26日(土) 横浜能楽堂
芸術監督のミニ講座 中村雅之
仕舞鑑賞
第1部 梅若紀彰
『羽衣』クセ
『熊坂』キリ
『羽衣』キリ・・長絹、面付き
第2部 梅若紀彰
『羽衣』クセ
『鵺』キリ
『羽衣』キリ・・長絹、面付き
横浜能楽堂開館25周年ということで、芸術監督のミニ講座や仕舞鑑賞、小鼓体験が組み込まれた、無料・事前予約の企画。
ミニ講座は、仕舞鑑賞の第1部に良い席を確保するために、聞いた。能楽の歴史、能舞台の歴史を話したところで、時間アウト。中村さんは話が長いのです。
仕舞鑑賞のシテが、師匠の梅若紀彰師なので、仕舞を観たくて参加したのが主目的。東京や、鎌倉の梅栄会の諸先輩方、もちろん紀彩の会からも、多数の紀彰師弟子が参加して、正面席前の方の良い席を占める。
第1部。
『羽衣』クセは、現在、謡を習っている曲だし、紀彩の会の仲間でお稽古に選択した方もいらっしゃるので、予習的な。基本的な型が続くけど、綺麗。スッと立ち上がるし、スッと下に居になるし、両腕の張り具合、いつも注意されているところが、沢山。
『熊坂』キリは、紀彰先生のお仕舞いで、長刀は初めてだったので、うまいもんだなあ、と。長刀扱いというのか、これはお稽古できないだろうけど、格好いいなあ。
ここで、サプライズとして、お袴を履き替えてきて、舞台上で、長絹を羽織り、「小女」と思われる面を付ける。普通は、鏡の間などで行われること。その衣装で、『羽衣』キリ。これは前に習った曲だけど、長絹を羽織うと、また袖使いなどが異なるし、地謡も、最後の部分は特にゆっくりと謡って、情景を見せる。いつもの仕舞とは違うなあ。
第2部
『羽衣』クセは、第1部と同じかな。
『鵺』キリは、『鵺』というお能自体観たことがないので、仕舞としては良く解らないが、平家物語を素材にした頼政の鵺退治のお話しで、シテは頼政に射殺された鵺の幽霊。キリで、頼政が鵺を退治する様子を、仕方話の中で舞う。頼政になったり、鵺になったり。なかなか、格好良い舞で、習ってみたいとも思うけど、爪先立ちのシーンや、ザッと座り込むシーンもあって、年寄りには無理。
『羽衣』キリは、第1部と同じく、舞台上で長絹を羽織り、面を付ける。が、同じ『羽衣』キリといっても、型が違う舞があって、あ、違っている、と気付くワタクシがうれしい。1部と2部と同じ『羽衣』キリでも、替えたのですね。
無料で、紀彰師の仕舞が鑑賞できるなんて、幸せ。