10月15日(木) 町田市民ホール

開口一番 未発表

2席目 未発表

『猿後家』

(休憩)

『茶の湯』

 

待望の志の輔独演会。何度かトライして取れなかった。町田では年に1回は口演しているというが、初めて知った。

関内ホールは、一度取れたけど、コロナで中止、延期口演は取れなかった。にぎわい座もあったが、これは最初から抽選で、やる気をなくしていた。にぎわい座は、席数も少ないし、談春も、当たらないのです。

今回は、市松模様、席数半分ということで、昼・夜口演になったらしい。

志の輔は、確か立川談志に入門して直ぐに、協会から脱退して立川流を作ってしまったから、寄席には一度も出演したことが無くて、ホール落語ばかりだから、逆に、ホール落語のキャパで満足できるだけの腕があるのでしょう。

 

密を防ぐということで演目の発表掲示は無くて、HPで後日掲載という。現時点ではまだHPに載っていない。

だから、開口一番と2席目(二つ目か)は、名前も演目も記憶に無い。確か、志の輔の8番弟子と7番弟子と言っていたような。つまらなかった。

 

志の輔の2席は、有名演目だから、紹介が無くても調べられる。

『猿後家』。後家さんの顔つきがほんのちょっと、他に欠点が無いから却って目立つのだが、と言い訳して、猿にちょっとだけ似ている、という設定。後家さんのご機嫌伺いに行くのも、お小遣いが欲しいから、という設定。

後は、特に変化が無いお話しだけど、まあ、どうしてこんなに会場全体の観客の心をつかんで、笑わすのだろう。笑わすことができるのだろう。ちょっとした仕草、ちょっとした言葉遣い、間、かなあ。うまいなあ。

完全に、談志弟子からは独立して、一派を率いる実力。志らくが、いまだに談志真似ネタをするのとは違う。

爆笑ネタで、大笑いして、涙を流すのは、ホントに久しぶりで。ここ数日の鬱屈した雰囲気が飛び去る。

 

『茶の湯』。これもご存じネタで、変化した箇所は気付かなかったけど、どうしてこんなに面白いのか。ご隠居、それに付いてきた小者、近所の店のモノ、など、それぞれの人となりが良く解って、面白く解って、その掛け合いがまた面白くて。

茶の湯に、泡立てるためのムクの粉の説明は、正確に。抹茶を入れる入れ物の棗を、イチジクと言っていたか。その程度だけだけど、ホントに何であんなに面白いのだろうか。不思議だ。

 

同じ真打ちと言っても、こんなに違う、こんなに面白さが違う。ほぼ同じ料金で落語を聞くならば、そりゃあ、絶対に志の輔の方が良いよね、お得感満載。

来年も、必ず行くぞ、という気になる。チケットが取れさえすれば。町田市民ホールは近いし、良いよ。

最高の落語を楽しませて貰った。気分爽快。

こういう誰でもできるネタで、誰でも知っているネタで大笑いが取れる実力者。

確か、談志が生きている時、木戸銭を払っても損は無い噺家は、オレと志ん朝だけ、と言っていたらしいが、そんな気がする志の輔。