3月28日(土) 国立能楽堂
予定番組 ◎能・狂言を再発見する
おはなし 小田幸子 天野文雄
狂言 『袴裂』
シテ(舅)野村又三郎 アド(太郎冠者)野口健太郎 アド(聟)野村信朗
復曲能 『岩舟』
シテ(龍神)梅若実 シテツレ(女・天探女)観世喜正 ワキ(臣下)福王茂十郎
笛:杉信太朗 小鼓:大倉源次郎 大鼓:亀井広忠 太鼓:大川典良 地頭:山崎正道
新型コロナウイルス感染拡大防止の為、中止。これで国立能楽堂の3月主催公演全滅。
本特別企画は、27日と28日と役者を変えて演じた。
再発見らしいから、スト-リーは知らない。
狂言『袴裂』は、現存する最古の狂言台本「天正狂言本」だけに伝わる曲らしく、だから、和泉流も大蔵流もない。ただ、『二人袴』の元らしく、聟が初めて妻の実家に来る婿入りの時、袴が一つしかなく、太郎冠者と舅がどうのこうのとするらしい。
野村又三郎家が、27日も28日も担当していて、きっと練習したろうに、勉強したろうに、残念でした。
新作ではなくて、復曲能。現行では、観世流で、後場だけの半能で、今回、前場を復元したらしい。祝言性の強い脇半能は、天探女が龍神の弾く岩舟に乗って現れて、数々の財宝をもたらすというモノ。前場は、それに至るまで。ワキ臣下が住吉の浦に来ると宝珠を捧げる不思議な唐人風女が現れて、自分は天探女と明かして姿を消すというモノ。
27日の会は、シテ(女・天探女)が大槻文藏、シテツレ(龍神)が大槻裕一という布陣。
予想だけど、梅若実が、この復曲に深く関わっていて、龍神はあまり動きがないので28日のシテ龍神の役になったのではないか。
私は、梅若紀彰に交替にならないかなぁなんてはかない希望も持っていたけど、公演自体が飛んでしまった。
Kの企画、通常のモノではないので、いずれまた国立能楽堂がやるのではないか。