11月8日(金) 横浜にぎわい座
前座:立川らくまん 『まぬけ泥』
『粗忽の釘』
『禁酒番屋』
(仲入)
『中村仲蔵』
前座は、ダメ。毎度のことだけど、温かい気持ちで聞いて上げないとね。とは思うんだけど。
『粗忽の釘』『禁酒番屋』は、おなじみネタで、志らくは大して変化球を投げることなく、普通に、上手に話す。
まくらで、談志ネタを披露はするが、脱却しようとしているか。客の方もあまりウケないから。もう談志は、過去の名人になってしまって、生談志を聴いた人も少なくなってきているのでは。僕も聞いてないけど。
仲入後は、本日のメイン、待ってましたの『中村仲蔵』。たっぷり時間をかけて話すつもりのようだ。だから、仲入前が、ややあっさりだったのだ。
なかなか、「仮名手本忠臣蔵」5段目、斧定九郎の噺にならなず、その前のまだアイチューの段階で芸を上げる仲蔵の話しからきちんと入っていく。確かに、ここが出ないと、戯作者との争いに結びつかないのだが、いろんなユーチューブでもここは飛ばす。
あんまりゆっくりやるから、どうやって話しを持っていくのだろうと思ったらば、やっと斧定九郎の話し。
定九郎の工夫話と、女房の信頼の話しで、そういう話しに持っていく。
ところどころ、笑いを取るが、例えば、失敗したと思って上方へ行こうという晩、酒を飲みなよ、いや夢になるからよそう、という。ご存じ『芝浜』、客も心得ていて、同じ人情噺を持ってくると、笑いが。いいなあ、こういう遣り取り。
じっくり、しっくり、しっとり、たっぷり聴かせて貰った。志らくは、本格的な、重い、人情噺も上手なのだ。
いよいよ、名人か。イリュージョンや替え歌の爆笑だけじゃないんだよと。
今回で24回。4年間聴いたことになる。もう4年か。志らくも、こっちも変わったなあ。
後2年くらいか。やはり、締めは『芝浜』かな。
『芝浜』と言えば、来月の円楽がやるんだ。