7月10日(水) 横浜にぎわい座

前座 柳家三之助 『棒鱈』

『千早ふる』

(仲入)

『小言念佛』

 

小三治は死んでしまうのではないか、と心配になって、生きている内に人間国宝聞かなくちゃと、抽選で当たってにぎわい座へ。

にぎわい座は三日連続で、円楽、志らく、小三治とだんだんに良くなってくる三日間だった。円楽は中の下、志らくは上、小三治は特上。

 

前座は、全然面白くなく、眠い。真打ちだってけど。

次いでの『千早ふる』も、なんとウトウトしたが、このウトウトは、心地よいウトウト。ご存じ大ネタを、独特の語り口と、間で話す小三治。

ウトウトする間ってのがあって、それに捕まるが、それでも面白いし、完全に自分の噺にしているから、多少順番が違っても、それと気づかせずに、最後まで。さすが・・

 

仲入後のマクラで、十日前の7月1日、帯広のホテルで、ヌルヌルした温泉に入ろうと思ったところ、滑って、後ろに倒れて、ガラスを破り、救急車で運ばれる大怪我をしたと。倒れて、ガラスが割れたがその破片がちょっとずれれば頸動脈を切断して、ホントにあの世行きになるところだったと。足下がおぼつかなくて、健康上長くはないなとは思っていたが、こういう事故で死ぬこともありなので、やはり、生きている内にもっと聞かなくちゃ。

 

『小言念佛』。初めて聴いた噺だったが、名人芸でした。間です。念仏を唱えながら、あの小言を繰り出しながら、小言を言うタイミング、間が絶妙。聞いているうちに、感動してきてしまって、面白くて涙を流す落語はあったが、感動してウルウルは初めてだった。

 

名人だ。考えてみれば名人落語を聞いたのは初めて。歌丸も聞いておけば良かった。小三治、まだ生きていておくれ。また聞くよ。12月に関内ホールで親子会がある。