7月6日(土) みなとみらいホール
指揮者 西本智美
プロコフィエフ 『交響曲第1番』
メンデルスゾーン 『ヴァイオリン協奏曲』
ソリスト:小林美樹
ソリストアンコール バッハ 『無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ』第3番より
(休憩)
プロコフィエフ 『ロメオとジュリエット』(西本智美版)
アンコール プロコフィエフ 『ロメオとジュリエット』からガヴォット
指揮者西本智美は、いつも通り、黒のパンツスーツで格好良く登場。シャツも黒系統の開襟シャツに、ネックレス。
指揮者は、楽団の方を向いて振っていて、もちろん演奏しやすいように振るのだろうが、聴衆の目線を背後に感じているはずで、それも気にしているのだろう。振り方が格好いいのだ。世阿弥に離見というコトバがある。演者の目を離れて客観的に見ることだが、西本智実も、振りながら離見しているのでは、とも思う。
メンデルスゾーンの『ヴァイオリン協奏曲』はあまりに有名で、定期会員などは、聴き慣れているから、演奏は難しいのだろう。しかも前回のヴァイオリン独奏者の素晴らしい音色がまだ耳に残っていて、つい比較してしまうから、不利だったな。もっと情熱的に弾かないと。メンデルスゾーンなんだから。あれくらいならば、第1バイオリン奏者ならば誰でも弾けそうと思ってしまう。
赤のノースリーブロングドレスに、銀ラメのヒール。記録を見たら、去年の11月第342回定期で、チャイコフスキーの『ヴァイオリン協奏曲』を演奏している。その時の演奏の印象は、若々しいとだけ書いてあった。衣装は、真青のドレスだったと。ソリストも大変だ。こういう衣装を見ている観客もいるからね。男性は、大体フォーマル着ていれば良いのに。
『ロメオとジュリエット』は、これも去年11月の第342回定期で、ラザレフ指揮で聞いていた。今回の、西本智実は、力が入っていて、演奏終了時は、精根尽き果てたという顔つきだった。お疲れ様。今回は、なんとホルンが6。前回ラザレフは4ホルン。大音響を目指したのか。途中は、2ホルンだったり、3ホルンだったり、4ホルンだったり。いきなりの導入部と有名箇所、大団円は6ホルン。振り方にも力が入るはず。気合いも力も入っていました。
アンコールは、やらなくても良かったような。疲れ切っていたし。今回の本演奏から省いた部分だった。
今、謡で土蜘蛛を習っている。こちらは舞台の様子が目に浮かぶので役謡が解る。しかし、バレエは、白鳥の湖以外に見たことがないから、その点、理解している観客とは楽しみ方が違うのだろうとは思う。
いかに、高等遊民とはいっても、バレエやオペラの舞台にまで出かける余裕はない。