5月30日(木) 横浜能楽堂地下第2舞台

 

いよいよ第3回で、謡は、謡本を見る限り、難しい地謡の後半と、ツヨ吟部分に入っていく予定。

今回は、前回までの復習で、初めて女声から始まる。大分上手になった。でも紀彰先生からの手直しが始まる。上手になったとしても、レベルが違うから、紀彰先生は言いたい伝えたいことが次々と出てくるのだろう。紀彰先生のお手本謡も、声が一段と大きい。

男声の復習も同様。自分としてはお復習いをしてきた成果で上手く謡えていると思って、結構大きな声を出した。大きな声を出すと、自分でよく声が聞こえるし、上手な気になるから不思議。

地謡の後半に入る。中音から入ると言うことはわかったものの、信じられない、新しい符号が出てきて、今までは、音階の上下などを、カタカナで可視化して記していたが、その余裕はない。エ、エ、といううちに、頭で理解すらできない。紀彰先生の口まねすら十分にできないのに、音階などかけない。しかも、妙な記号が付くと、のーと伸ばした後で、んーと声を落として更に伸ばす、なんて、えー!?

時間がないなか、復習に時間がかかって、ないのだけど、丁寧に繰り返し教えてくれない。従って、メモができない。わかりますよね、と言われても・・。

更に、更に、今回はツヨ吟の始まり。これは天地動転。ヨワ吟とツヨ吟は、息づかいが違う程度だと何かで読んでいたけど、まったく違う。同じ符号でも、ヨワ吟の時とツヨ吟の時で違う。つまり、ここからは、別の謡の気分。当然に、メモなどできない。カタカナ音階記載戦法がはや討ち死に。土蜘の精(シテ)が登場する場面だから、難しくて、妖気に満ちて、迫力を持つことが必要なことはわかるが、それだけではなくて、そのレベルには達せずに、とにかく、ツヨ吟って何だ?状態。確かに、この部分は上手に謡えると、非常に格好が良いのだが、無理って感じ。

まったくといって良いほど謡えないまま、じゃここまで、とお終い。録音を聴いて、復習するしかないし、なんとか可視化するしかない、その上で耳で覚える。まず、紀彰先生の謡い方を、真似して再現できるようにしなければ。

 

後半は、仕舞。ここも、扇子の動きが加わると、またまた手と脚と向きと、ハコビとが混乱。しかも、基本はカマエとハコビ。今回もこれは強調された。それにお扇子でしょ。扇子なんてあまり使ったことがないのです。開いて、とか言われてもさっと綺麗に開けないし、斜めに下ろして、扇をツマム、と言われても、指が固まってツマメない。どうやら、熊野のクセをを発表会で1人で舞うらしく、その練習か。

脚踏みの拍子も入るが、ダイイヒオオゴノオウスガスミ、のスで、左足を踏む。この謡は習ってないし。意味不明だし、脚踏み拍子は踵で打つとかの基本は理解できるが。

中学の時かな、クラブに入らなくちゃ行けないとなって、何もできないから音楽部へ、しかも、何も楽器ができないから教師が太鼓でもやれ、と言うモノの、僕は、その時点になって、おもむろにバチを振り上げるから半拍遅れる、これがどうにも直らない、教師もあきれて、もう来なくて良いよ、状態に。それ以来、太鼓の拍合わせは恐怖なのです。ウスガスミのスで踏むために、スガで準備を始めなければならない。ガでは左脚が膝下だけ上がっていないといけない。これは難しいし、自宅では練習できないでしょ。

 

扇子がないと復習が上手くできないから、紀彰先生に聞いたら、やはり梅若の独自の、仕舞扇で能楽書林に売っている、という。神田神保町に買いに行くか。浴衣も買わないといけないか。高等遊民とはいえ、金がかかる。日本のお稽古事は何かと金がかかるのだ。

どうしようか。

次回までは2週間半の時間がある。さて、どうやって復習しようか。できるようになるのかしら。