3月6日(水) 横浜にぎわい座
開口一番 春風亭昇咲 『初天神』
二つ目 瀧川鯉津 『牛誉め』
奇術 伊藤夢葉
真打 三遊亭歌司 『鰻の幇間』
(お仲入)
真打 台所おさん 『狸鯉』
漫才 東京太・ゆめ子
真打 雷門助六 『長短』
国立能楽堂の定例能のチケットが取れなかったので、じゃあってんでにぎわい座の寄席。前回、紙切りが良かったから。
今回は、一人一人感想を言うのはつらい寄席だった。
開口一番は、下手ね。仕方ないけど。『初天神』もはしょりすぎ。
二つ目滝川鯉津は、頑張っていたけど、終わりの時間が気になっていて、終わりに時計を見上げるのがなんともね。まあ一応『牛誉め』にはなっていました。
奇術は、おしゃべりばかり。
今回は、この真打ち三遊亭歌司が一番良かったかな。騙される、卑しい幇間の様子が、仕草・間合いも含めてよくできていました。
真打ち台所おさんは、どうして台所?という当然の疑問から枕が入るが、結局なぞは解けない。柳家花緑の弟子らしいけど、破門されたわけではないらしい。落語は、ああそうね、レベル。
漫才東夫婦は、まあ、ベテラン円熟味ね。ぼくが、漫才を余り好まないから仕方がない。
大トリ、真打ち雷門助六は、雷門雲助の弟子じゃないの、期待していただけに酷い。滑ってばかりの枕を時間に合わせて三題もやる。滑ったら早く落後すれば良いじゃん。予定時間があるらしい。この落語家は『長短』は15分しかできないのだ。気の長い方の人の語りなどが、イライラさせる題目だけど、単に客をイライラさせるだけ、ちっとも面白くない、客は短気と長気を楽しめなくちゃ。眠くなる。いくら年功序列と言ったって、こんなの大トリで良いの。
頑張ってよ、にぎわい座館長。
本当のことは知らないけど、落語協会や芸術協会は、入門して、何年位して二つ目になって、更に何年して真打ちになるという「決まり」があると言うが。確かに、生活保証には良いのだろうけど。廃業者もいると言うが、こんなことではダメさ。春風亭一之輔は、七人抜き(?)だっけ。こういう人が出てこないと。にぎわい寄席は、東京の寄席とは違って、吹きだまりの、救済寄席になっているか。6人出てくるうち、一人か二人まあまあの人がいれば良いと思わなくちゃいけないのか。やはり、安くない木戸銭と時間をかけていくのだから、独演会を狙っちゃうよね。
いくら高等遊民と言ったって、単なる暇つぶしじゃないのだから。だから、最近は春風亭一之輔。