3月2日(土) 横浜みなとみらいホール

指揮者:ダレル・アン

マイマベーア:予言者より「戴冠行進曲」

ラロ:スペイン交響曲

   ソリスト 周防亮介

   ソリストアンコール タレガ作曲アルハンブラの思い出(ヴァイオリン版)

(休憩)

ドビュッシー:牧神の午後の前奏曲

ラヴェル:ダフニスとクロエ第2組曲

  アンコール サティ作曲(ドビュッシー編曲)ジムノペティ第1番

 

輝け!アジアの星シリーズで、39歳の若手アン(シンガポール出身)の指揮。もちろん知らない。

フランス音楽というのは、馴染みがないので、さてどうなるかというコンサートだった。でも2、3日前から予習を兼ねて聞いていると、頭が能からクラシックに変わるのがうれしい。わあ、クラシックの演奏会だ、と盛り上がる。

 

第1曲は、まったく作者も音楽も知らないが、こういう勇壮な曲を選択した意図は何か、と。

第2曲は、ラロがスペイン系のフランス人だけあって、情熱的。ロマ(ジプシーは差別)出身なのかしら。で、ヴァイオリン演奏も情熱的。LGBTの方だと思うが、服装も微妙で、お化粧もしているし、何よりパンプスを履いている。少なくとも女装趣味で、カミングアウトしている。演奏は、低音部は男性らしく太々と迫力があって、高音部は女性らしく繊細に美しい。こういう方特有の能力かも知れない。

ソリストアンコールが素晴らしい。普通はギターの曲だろうが、それをヴァイオリンで。5弦の音を4弦で。超絶技巧なんでないかい。

 

第3曲は、フランス音楽の、優しい魅力。三渓園を歩いてきたので、ここでゆっくり眠る予定だったが、そんなことできない。でも、ゆったりと音楽に浸る。スペイン系の荒々しい求愛ではなく、フランス男の、ある種いやらしい求愛。フルートの真鍋恵子さん、以前にも書いた記憶だけど、お上手。第3曲終了後、指揮者に促されて立ち上がってご挨拶だけど、ぎこちない。まだ、第4曲の大変なフルートが待っているのじゃ。

 

第4曲は、おなじみ。このでも関心は、真鍋さんのフルート。終了後の紹介では、ニコニコ顔。ちゃんと終わって良かったね。緊張していたね。休憩後の後半始まる前にも、誰よりも早く舞台に来て、練習していたもんね。良かったね。

 

アンコールは、またまた何も知らない。若いシンガポール人は、こういう選曲をしたがるのかしら。

今回も、オペラグラスの活躍。打楽器など見つめていると面白い。

でもまあ、このところ能ばかりだったけどクラシックも、同じように熱中できるのだ、となんだか自分でもうれしい。

ちょうど、2019年秋から2020年春シーズンの年間チケット継続の申込みをした後だった。1回分4800円で、能のS席よりは安い。確保している席は最高。

こういう高等遊民生活は続く。