1月8日(火) 横浜にぎわい座
開口一番 立川志らピー ざるや
立川志らく 時そば 二番煎じ (中入り) 鰍沢
自称高等遊民、今年の初落語。志らくの冬の三話。
ZOZOの1億円プレゼントのみっともなさを枕に。全く同感。あの手の経営者は感覚が違う。
「時そば」:志らくは、そばの食い分けが下手だねえ。小さん師匠の終了後近くの蕎麦屋が満席になったという話などしてごまかす。自分はできないねえ。ちょっとは食べたくなったけどね。
「二番煎じ」:夜回りの所をどう演じ分けるかと期待したけど、下手くそな謡と吉原の掛け声だけ。その後、それらをごちゃ混ぜにするという志らくのごまかし。これがイリュージョン?番小屋での宴会シーンも、情景が浮かばない。実は、午前中にユーチューブで古今亭志ん朝の二番煎じを見てしまったのだ。こっちは絶品。志ん朝は天才だ。夜回りの芸も上手いし、番小屋宴会も細かいところまで情景と順序、人柄が解る。もちろん面白い。
「鰍沢」:どうも腑に落ちない落ちだから、志らくはサスペンスホラーにする、とわざわざ断ってから入る。どこでどうなるか、と期待しながら進むけど、どうってこと無いまま、しかも手抜きチックで進む。熊女が化け物になる映像的程度。時間が余っちゃうよ、と思ったら、材木一本で助かったら、カラスカーで夜が明けるという独特の付け足し。三日三晩寝て、目が覚めて助けられた後、そのうちの娘が、卵酒を出すという怖そうな展開。志らくのホラー映画的な落語展開だが、どうだろう、失敗ではないかな。
志らくの落語を聞きに来ているのに。志らくならば、気にくわなければ帰れ、というかも知れないけど、以前の志らくの口座はそんなんじゃなかったよ。
志らくは忙しすぎて、落語の研究に身が入っていないのか。もともと立川流は寄席に出ないから、外の落語家のはあまり見ない。せいぜいテレビかな。それで、昔は独自の世界で面白かったけど、ちょっと外れだしているか。若手の成長は著しいのだよ。立川流以外で。