11月24日(土) 横浜能楽堂
能楽師による実技と解説 金子敬一郎
狂言「清水」(大蔵流) シテ(太郎冠者)茂山千三郎
能「船弁慶」(喜多流)シテ(前・静御前、後平知盛の霊)粟谷能夫 ワキ(武蔵坊弁慶)殿田謙吉 アイ(船頭)茂山千五郎
前シテ面「小面」(出目洞白作)、後シテ「痩男」(作者不詳)
解説は、扇と知盛。眠くなってしまった。
狂言は、清水に水を汲みに行くが、鬼が出るというご存じお話し。鬼の面は武悪か。舞台上で着用するけど、なんだか、後ろで縛るのではなく、被っていた感じ。鬼の面を取られて逃げる太郎冠者、追いかける主、やるまいぞ、やるまいぞ、の典型的な狂言。狂言シテが、次の能のアイで登場する。そのためか、能に力が入ったか。
楽しみにしていた「船弁慶」。ユーチューブなどで何作か見ていた。本場でどうなるか。笛の一声で緊張感が漂うのは気持ちが良い。滑るように登場する、義経、弁慶、従者。いよいよ始まり。静御前が登場して、舞。台詞も良くわかる。弁慶が語りをかなり飛ばす。ああいうのは、その場の判断なのか、今日のためにカットを準備するのか、それとも喜多流の流儀か。静御前が、白拍子姿に物着して舞うが、烏帽子を付けただけ。直垂は着けない。これも喜多流か。
アイの語りも短いような。舟をこぐ動作。舟を取りに行く素早さ。狂言と連続では、やはりどちらかが力が入らなくなるのは仕方がない。能のアイの方が、きっちりと。
最後の盛り上がりは、さすがライブ。囃子方のリズムアップ。緊張感。そのうち、プツッとお終い。余韻。
子方はどれくらい練習しているのだろう。周りが完全なプロの中で、大変だとは思うが、ちょっと残念。
観客との一体感ももう一つ。
あまり上手くいった舞台では無かったのではないか。チト残念。期待が大きすぎたか。
面を見ようとオペラグラスを準備したけど、あまり役立たず。全体を見て、感じた方がよろしい。解説も簡略にしてもらって、もっとじっくり能鑑賞したい。