11月12日(月) 横浜にぎわい座

開口一番 「手紙無筆」

「豆狸(まめだ)」

ゲスト江戸家子猫 「動物ものまね」

「看板の一(ぴん)」

「火事息子」

 

病気のこと、古い街並みのことなど長いマクラから上手に豆狸に入る。

あとの二席も上手く演じている。

この独演会は、9月から連続3回目。9月のブログではあまり誉めていなかった。気に入らなかったんだ。

8月の健康診断で肺がんが見つかったらしい。その後手術日も決まっていたろうに、9月の独演会。やはり、気もそぞろだったか。まだ世間には発表されていなかった。初期ガンだと発表されていたけど、内心では、「が~ん!」と。先代円楽にも、歌丸にも呼ばれている気がする。もう駄目かも知れないと。

10月には、手術直後の初高座がにぎわい座で、感動したことは前回のブログに書いた。鬼気迫る、なんて。あのときは夢中だったのだろう。それから1ヶ月。今回は、まだ傷は癒えていないし、声はかすれているし、しかし、独演会は変わりができない。そんな中で高座。なんか、楽太郎の原点に戻ったか。マクラは、勿論独自で、現代的なくすぐり。だが、本題は、きちっとしていた。そう、六代目三遊亭圓生の楽語を聴いているよう。ユーチューブでしか見ていないけど。楽太郎は、圓生を追っかけていたのではないか、勿論先代円楽も同じ。だが、あの大名跡は未だ継がれていない。七代目圓生になりたいか、なれるか。まだ、円楽を次いで間もないけど。外に人物はいない。ガン患者となって、時間がないと感じられる中、円楽・楽太郎は、先代も継げなかった圓生を目指すか。

健康状態はどうか。第六十回の円楽独演会の日程が決まらない。