11月10日(土) 横浜能楽堂
講演「修羅能と歌」 馬場あき子(歌人)
鼎談「公達の精神文化」
山折哲雄(宗教学者)
寺内直子(神戸大学教授 雅楽研究者)
仲 隆裕(京都造形芸術大学教授 庭園研究)
葛西聖司(聞き手 NHKアナウンサー)
修羅能の世界シリーズの学習版・特別講演。
馬場あき子さんは、御年90歳らしいが、まあかくしゃくとして言葉もはっきり。記憶力も、話の筋立ても素晴らしい。能が好きなんだねえ、好きなことをやっていると元気で長生きだ、と。修羅能の世界シリーズで公演される曲の、和歌を基にした解説が面白い。平家物語の解釈も。最近、ちょうど平家物語の本をたくさん読んでいたところなので、とっても勉強になった。
鼎談は、葛西アナウンサーがしゃべりすぎだけど、彼も好きなんだ。庭園研究も、能の世界、平家物語の世界が視覚的に解って、楽しい。
宗教学者の山折先生には、もっといろんなこと教えて貰いたかった。時間が足りない。能と禅。平家の公達達の宗教観、一方源頼朝ら板東武者の宗教観。
大学時代も、ほとんど授業には出なかったが、2時間半の授業で退屈しない。まあ、こんな実生活や経済活動、社会的活動と無関係なことで時間を使うことは、高等遊民ならでは。いつも能の鑑賞ばかりだけど、もう少しお勉強しようか。
大学受験でも日本史を選択しなかったので、後悔している。高校までのお勉強は、即実生活に役立つもので必要はないのだ。それがどれだけ楽しいかを教えて貰えれば良かった。というか、受験科目ではなかったので、自ら排除したのが惜しい。