11月7日(水) 川崎市アートセンター(新百合ヶ丘)のアルテリオシネマ
「叫びとささやき」
凄まじい映画。3姉妹(2番目が死の病)と召使いの女性の4人の演技が素晴らしい。ずっと、画面いっぱいのアップ、アップ、アップの連続に、十分耐える。表情の微妙な感覚で、心中の心情・感情が浮きだたされる。また次女の死に際の名演技。親父のときのことがまざまざと思い出させられた。BGMのチェロの響き。
近くで急いで昼食。
「ファニーとアレクサンデル」
なんと、5時間以上の超大作。途中休憩あり。スワーデンの冬の暗さ、夏の白夜を背景にして、神、生と死、性が織りなされ、劇場経営の家族だから、劇中と現実と混乱させる。亡霊が出てきたり、能面が出てきたり。イングマール・ベルイマンの自伝的作品らしいけど、もしそれが本当ならば、かなり歪んだ人格や思想の持ち主か。演者はいずれも名優。
ベルイマンは20世紀最大の巨匠とか。日本の黒澤明みたい。でも、鬱病的な感じ。
高等遊民たらんとしているので、週日の昼間に朝から夕方まで映画三昧できる。が、やはり考えさせられると、こちらも鬱々としてくる。楽しくなくちゃ。
実は、この映画鑑賞の前に、録画した「2001年宇宙の旅」と続編の「2010年」を見ていた。4作品共通に、死というか、生というか、輪廻というか、魂とか、そういうものが通底していて、ちょっと病み上がりにはきつい。
自称高等遊民には、もっと楽しい時間が必要だし、追及しよう。人生を楽しむ。
川崎市アートセンターアルテリオシネマは、良い映画館。シニア1000円だし。名画を上映する。