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実に重い内容です

原発全停止について思うこと ブログネタ:原発全停止について思うこと 参加中
 原発賛成か、反対か、ということについて、実は私、旗幟鮮明にできかねているのです。

 子供たちのことを考えれば、放射能の恐ろしさを考えると進めたくない。具体的にいえば、隠蔽体質・大名商売が染みついている、今の電力会社には任せられない、ということははっきり言えるのですが、かといってすべてを止めてしまい、経済活動も日常生活も、今更以前ようなレベルにまで下げられるのか?何より、本当に必要なところに届かないかも知れない、というのはいいのか?というのも、私には答えを出せずにいます。

 よくネットでも見かける冷静な意見、「賛成!」「反対!」を声高に叫ぶのはいいのだがその根拠なり対案なりが曖昧である、というのは全く同意するところです。

 「賛成!」という根拠は「電力がない」のでありますが、上記の通り隠蔽体質の染みついたところが自分の裁量で発表しているとすれば、単に「大本営発表」でしかない。結局、利益を上げるため「だけ」の方便にしか聞こえないのであります。
 余談ですが関電については、もし電力不足が本当であるとすれば、万が一のことを考えて火力発電を補強しておく、ということについてこの1年間怠っていた点で東電と同じく非難されるべきだと思います。

 「反対!」という根拠は「放射能が危険」というのでありますが、それでは他の電力供給源は何にしますか?「太陽光」「潮力」「風力」「地熱」とか、聞こえのいいクリーンエネルギーなんていうが、長期的にそれらを主軸にする方向はいいのですけども、この5年以内ぐらいのやりくりについて一切何も示していないような気がします。火力で何とか、とはいいますが、多分「反対!」を声高に叫ぶ人たちの中は、数年前には地球温暖化を防ぐ意味で、火力発電に疑問を投げかけていたようなのもいるのではないですか?

 手近で確実な、実現可能性の高い方法を、とすると、少なくともIAEAのような国際機関が、政府の権限を譲り受け、独立機関として安全性を保証すること、でしょうね。検査はしましたが、常に監視をし続けることを求めるわけです。電力会社にも政府にも睨みを利かせる存在としていてもらう(
一企業の経営方針について、なんで先棒を担いで経産大臣が談話を出しているの?という違和感は非常にありますが)。
 同時に、電力会社が隠しているデータもすべて開示すること。さもないと本当に足りているかどうか分かりませんからね。それを出すと、会社の収益構造や収支などがばれてしまうから嫌がるでしょうが、命を預かった企業(私企業とは簡単に割り切れないですよね)としての自覚の足りないところにはそれぐらいさせる強権を発動してもいいように思います。
 その条件下で充分な安全対策を施しての再稼働、あるいは、原発不要→廃炉、というのは、デメリットよりもメリットが出てくるように思います。

 いずれにしても、イデオロギーをぶつけ合うのはいいが、ぶつけるだけで議論が深まらないことは全くの時間の無駄。無駄、とまでいうのはきついとしても、「暇つぶし」「趣味」と変わらない、ということはいえるように思います。