水蒸気爆発の原因 | 地震怖いです|´・ω・`|

水蒸気爆発の原因

福島第一原発が相次いで水蒸気爆発したのは、東京電力が格納容器内のガスを排出をためらったことが原因だと記事が出ています。


 23日付の米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は、福島第一原子力発電所の事故について、放射性物質の外部放出を懸念し、東京電力が格納容器内のガスの排出をためらったことで水素爆発を招いたとする分析記事を掲載した。

 同紙は、同原発1号機は地震・津波の発生から半日たった3月12日午前2時半に格納容器内の圧力が2倍に達し、東電は排気を決めたとしている。

 しかし、準備などに手間取り、実際に排気できたのは同日午後。その約1時間後に水素爆発が起きて原子炉建屋が破壊された。これに伴う炉心の損傷はなかったが、「壁」の一つが失われたことでその後の大量の放射性物質の放出につながったほか、炉の冷却のための作業を妨げる原因にもなった。

 同紙によると、日米の専門家は排気の遅れで水素爆発が起きやすい条件ができたと考えている。放射性物質と水素を含む格納容器内のガスは、排気専用のパイプを経由して建屋の外にある排気塔に導かれるが、圧力が2倍になるまで待ったため、パイプの継ぎ目などからガスが漏れやすくなり、建屋内に充満した可能性があるという。

 専門家は「放射性物質の放出を心配するあまり排気に慎重になったことが、事態を悪化させたようだ」とみている。水素爆発の防止を重視する米国は、格納容器内の圧力が耐圧の上限に達する前でも早めに排気を行うことにしており、同様の方針は韓国や台湾でも採用されていると指摘している。

 米国では、1979年のスリーマイル島原発事故で作業員の判断ですばやく排気が行われ、原子力規制委員会(NRC)が追認したが、日本では排気は「最後の手段」として、電力会社のトップや政府の判断を待ってから行う体制。記事はこうした考え方の違いも排気の遅れにつながった可能性を指摘した。

asahi.com(朝日新聞社):「排気の遅れ、水素爆発招いた」 米紙が原発事故分析 - 国際



「3月12日午前2時に排気を決め」て「実際に排気できたのは同日午後」と書かれていますが、一刻を争う事態なのになぜすぐ排気できなかったのか。
準備などに手間取った作業準備の時刻は以下のとおりです。

海江田万里経済産業相がベントを表明したのは、12日午前3時05分。しかし、東電が作業に入れたのは、午前10時17分。放出が行われたのは午後2時半で、表明から10時間以上もたっていた。

【原発事故7場面検証】(3)ベント作業 10時間ロスで致命傷 - MSN産経ニュース



この記事を見る限りやはり水蒸気爆発の原因は、東京電力がガス排出を渋ったからという結果になりそうです。

しかし、ちょうどこの3月12日午前に急遽、菅首相は福島原発に視察に行ってるんですね。
この視察時刻は今検索した限りはっきり分からなかったけれど、午前11時には官邸に戻っているようです。
ヘリで1時間くらいで福島→東京まで帰れるとしたら、時刻午前10時頃視察が終わり、首相が現場を離れたことを確認した10時17分に排出作業開始ということも容易に想像つくんですが。

水蒸気爆発の原因は排気が遅れたからだが、排気する作業が遅れたのは菅首相が急に視察を決めたから結果的に作業も遅れたということはないのだろうか。
「日本では排気は「最後の手段」として、電力会社のトップや政府の判断を待ってから行う体制」なんだから首相が視察中は排気はできないだろ!ということは普通にありそうな気がする。
原発事故の責任者探しをしてるわけではないですけど、現場を混乱させてしまった菅首相の視察はやはり間違った判断だったでしょうね。