翌日

わたしは離婚届を持参して、管轄区役所に行きました。

区役所の玄関先に夫が立っていました。

久しぶりに見る夫の姿

心なしかスッキリした印象

わたしの姿を発見し

「やぁ。久しぶり。」

と言って笑顔で手を挙げてきました。


わたしは逆に面食らいました。



なんなの?この態度
離婚届を出しに来た夫婦じゃあないやん💧


終始

夫は爽やかな態度です。

窓口で対応した職員の方も


離婚される当事者の方々に間違いないですよね?


と念を押してくるくらい

私たちはとても爽やかな仲良し夫婦でした。


こんな状態になれるなら


離婚しなくても良いんじゃない?

って言われてもおかしくないくらい
私たちは
ラブラブのまま、離婚届は受理されました。


そして夫は爽やかな笑顔で

「じゃあ、元気で頑張ってね👍」

と言い残し、わたしの前から去って行きました。


全てが、終了しました。


もう、何もかも
失った感覚



わたしが望んで決めた結末




独り寂しく部屋に帰り、ビールの栓を開けて
一気に喉に流し込みました。


なんの旨味も感じない


なんの感情も湧かない


ただ
独り
ポツンと
自宅で酒を飲んでいる

中年女性が居るだけ


真っ暗の部屋で


無間地獄の中にいる死者のように