神社本庁の「伝統文化セミナー」に行ってきました | 寺社イベント研究家・福田祥子

寺社イベント研究家・福田祥子

寺社で行われるイベントを取材・記事を執筆するかたわら、マンダラエンディングノートのファシリテーター、終活カウンセラー初級としても活動しております。

6月20日に神社本庁で開催された「伝統文化セミナー」に、先輩にお声がけいただいて行ってきました。

 

 

テーマは、「神社運営と活動」。ある調査では、10年後には、現在ある神社の40%が機能しなくなるという調査結果が出ています。理由は、後継者難や、経営難。寺社関係の取材をしていく中で、お寺より神社の方が、経営的に厳しいという話を聞くことがしばしばあります。みなさん、イメージ的には、神社もお寺もお参りに行くところで、おまつりしているのが神様か仏さまかという違いだけで、経営的にさほど違いがあるとは信じられないことと思います。では、その違いというのは、どこからきているのでしょうか? それは、「お葬式」です。私たちがお葬式に行くと、たいていは仏式ですね。神式のお葬式はめったにないことと思います。生々しい話ですが、お葬式で得られる収入が、経営面での違いを生み出しているんですね。そんな両者の違いを踏まえつつ、代々引き継いできた神社をいかに未来へとつなげていくかというお話を聞くことができました。

 

 

今回のセミナーでは、二人の禰宜さんと宮司さんが講師として登場。お一人目は、お寺でもやっているような各種のイベントをどんどんやってみて、一般の方を取り込んでいこうという戦略でした。イベント内容に目新しさはありませんでしたが、スピ系じゃない一般の人にまず神社に足を運んでもらうっていうのには、良いかなと思いました。足を運んだことが単なる「イベントに参加して面白かった~」という一過性のご縁にとどまるのではなく、どうやって人々の心に神様の存在を根付かせていくのかというのが課題かな…とも感じました。ちなみに、「一年で何回神社に行きますか?」というアンケートを取ったところ、一番多かった回答が「二回」。内訳は初詣とお祭りの、たった二回です。確かに何らかの経営努力をしなければ、存続が危ぶまれるというのは納得できます。

 

 

お二人目は、とにかく神社としての本分を忘れず、頑張り続けていくことを目指したい、そうすれば結果(順調な経営)もついてくるはず…という方でした。「人事を尽くして天命を待つ」という言葉を言っていらっしゃいましたが、頑張って頑張ってその先に神様のお助けがあるかも知れないけど、とにかく頑張ることが大事…ということをおっしゃっていて、本当にそうだな~と共感しました。

 

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