いよいよ明日からディベート甲子園関東予選が始まりますね
今年も審判として、参加できることになりました
光栄なことですので、良いジャッジができるようにしっかりと体調を整えたいと思います
選手の皆さんには、悔いが残らないよう全力を尽くしてほしいと願っております
(1日に複数試合やりますから、途中でガス欠にならないよう、しっかりと睡眠と食事をとるようにしてくださいね)
さて、今回は主に見学にこられる親御さん向けに、観戦のポイントを自分なりの視点で整理してみました。
○論題が中高生には難しいのではないか
→ディベート甲子園では、過去20年以上にわたり、日本国(日本政府)を行為主体とした死刑廃止、首長多選禁止、捕鯨禁止、国民投票制導入、道州制導入などを論題にしてきました。
これは、一義的な答えがなく、肯定否定それぞれの立場から一定の合理的な説明ができること、論題公表(2月目処)~甲子園(8月上旬)までに試合を重ねて議論の深まりが期待できることなどを考慮して、決められているものと推察されます。
中高生は、ディベートを通じて、現代社会の課題について、幅広い知識だけでなく、偏らず、両面的な見方、考え方を身につけることができます。
また、論題は硬いですが、シンプルに、勝ち負けが出る競技なので、スポーツ感覚で楽しむことができる点は中高生が行う上で、大事だと思います。(文化系の部活で勝ち負けがはっきり出るのは、意外と珍しいのではないかと思います。)
○勝敗はどうやって決まるのですか。
→ディベート甲子園では、メリット・デメリット比較方式で勝敗を決めています。要は、論題を導入した場合に、メリットがデメリットよりも大きければ、肯定側の勝ちということです。
審判は、必ず肯定側が勝つか、否定側が勝つかを判断しなければなりません。もちろん根拠付きです。なんとなく、ではなく、試合中のスピーチを基にする必要があります。
審判の講評(勝ち負けの判定の説明)の際に、審判がどういう理由で勝ち負けを判定したかを意識して聞いてみるのも一興だと思います。
○試合観戦していて、早くて聞き取れません。メモ書きも難しい。
→選手は読むトレーニングを積んで試合に出ています。例えば、400字を1分間で読み上げる練習をしたりしています。
スピーチ時間はあらかじめ決まっていますから、その中で、何を、どれだけ読めるかは死活的重要です。
なので、それをいきなり聞き取れて理解できる方はあまりいらっしゃらないと思います。
まずは、メリット、デメリットのラベル(一言でまとめた表題)や現状分析、発生過程(解決性)、重要性(深刻性)のラベルをメモ書きしてみることをおすすめします。
それが試合の中で、どのように話されているか流れを理解できると、きっと試合を楽しめることができると思います。(あとは審判がそれをどう評価したか聞いて答え合わせ的に楽しめると、更におもしろくなってくることでしょう)
○審判は、どんな人がやっているのか
→学校の先生や中高や大学でディベートをしてきた経験者が担当しています。それぞれの持ち味をいかしながら審判をしています。
○オススメの試合はあるか?
→関東は強豪校が多く、見ごたえがある対戦カードも多いです。予選段階で、全国レベルという試合もあり、他の地域から見学にくる方もいるほどです。
論題や選手のキャラクターによって変わる部分がありますが、比較すると、学校ごとに特徴があるので、見比べながら観戦いただくと楽しめると思います。(審判をしていて、代がかわっても、○○らしいなあと思うことがよくあります)
特に、甲子園常連校である創価、早大学院、慶應、鎌倉学園、開成といったこれまでの蓄積がある学校の試合を観戦して、全国レベルを確認してみるのがオススメです。
また、ニューカマーで成長著しい筑波大付属駒場や桜蔭などの試合をみるのもオススメです。
あと、脇道ですが、
勝ち負けがはっきりでる競技ならではの、他の競技ではみられない直接対決を楽しむ方法もあります。
(早慶戦や男子頂上対決(開成対筑駒)など)