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秋になりますと、2012年4月入社の新卒採用がスタートします。
多くの企業の人事部門で今、会社説明会の内容を企画検討中ですが、
流行しているのは『ど んなグループワークをしたらよいか』ということが
主なテーマになっているようです。
飽きさせない、印象的な説明会にするためには効果的な方法で、いい
グループワークを作ることも大切だと思いますが、『会社の説明をどの
ように行なうか』について、もっとしっかり考えたほうが良いというのが
私の意見です。

今も昔も変わりばえしないのは“長々と会社概要・事業内容を説明する”
会社の多いこと。
長々と・・というのは、感覚ですがじっと聞いているのがしんどくなってくる
時間、話す人にもよりますが30~40分を超えてくるような時間でしょうか。


企業理念や経営方針、事業の内容、商品やサービスの紹介、業界の
状況や今後の見通し、どういう歴史があって、拠点がどこにあって、
どんな人がいてどんな風に頑張っているか、求める人物像や処遇制度
の概要・・・などについて順を追って、事前知識のない学生達に説明して
いこうとすると、30分や40分などすぐに経過します。

ところがほとんどの学生にとっては、“すぐ”どころか“まだ終わらない
のか・・”でありまして、だんだんと集中力が低下し、意識が飛んで、
眠くなって・・・というのが定番です。
「分っているけど、“会社説明会”なんだから仕方がない。」ということ
かもしれませんが、こちらが望むような学生の 関心を引き付け、選考に
進んでもらうという目的からは、逆のことをやってしまっている可能性が
高いと言えるでしょう。


上手な会社は、この「会社の説明」の部分に十分こだわって考えている
ように思います。
例えば・・・

「当社で働くことの魅力は何か」
「当社の強みは何か」
「どのような人材に入社してほしいか」

という3点に絞り込んで話す。
逆に、サイトなどを読めば書いてあること、他社でも説明していそうなこと、
入社動機を高める 為に大して関係のないような会社の制度や決まりごと、
学生の関心外のことや難しい内容を全て削ぎ落としてしまう。

盛り上がらない説明よりも、会社理解を促進する象徴的なエピソードや
ストーリーを伝える、といったことを徹底して考えています。
グループワークをいくら面白いものにしても、冒頭の会社の説明が全体の
印象を左右してしまう可能性も高く、結局、選考に関わる数値は変わら
なかったというケースも少なくありません。

説明しようと思えばいくらでも出来るけれど、それを全部言うのでは芸が
ないし結果も出ません。
その中で学生が得たい情報、欲しい学生が反応する内容、自社を端的
かつ分りやすく伝えることができるポイントは何かを徹底して考えなければ、
短時間で学生を引き付け、会社を何となく理解したような感じを持たせ、
引 き続くコーナーへの意欲をかきたて、面接を受けてみたいと思わせる
ことはできません。

そのためには、採用側、人事部門こそ自社分析が必要なのではないかと
思います。
自社分析が足りないから、他社と同じような説明に終始し、中心的な
メッセージのない内容となってしまう。
自社の分析は深くやればやるほど難しいでしょうが、採用成功の最も
大事なところに違いありません。