リクルートの凋落~長文 (就職事情編:2) | 子育て~夜遊び~お仕事

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昨日、リクルートの営業マンと打合せがあり、改めて同社の凋落ぶり

に愕然としたので、敢えて長文だが思いを届けたい。

もし、リクルートの現役営業が読んでいたら、是非わが身を振り返って

ほしいです。



以前に人事として採用責任者をしていたころ、社内ではトップ営業マン

として有名だった方が担当だと聞き安心していたが、あまりにもスキル

が低く愕然とした。

そうか、顧客の課題解決ではなく、お金を巻き上げた人が評価される

んだと確信したのを覚えています。

その半年後、私はその担当者の上司に電話をかけ、「申し訳ないが、

担当を変えて欲しい」と伝えましたた。

人事異動シーズンということもあったのだろうが、担当変更。


その後の担当も申し訳ないが、スキルに満足したわけではないが、

とにかく一生懸命だったので助かりました。

上席のマネジャーは結構優秀。

このブログを読んでいる人事担当者で、担当営業マンのスキルに

不満のある方はぜひこの機会にマネジャーたちに電話をかけるべき

です。



高いことで有名だったリクルート社の商品は、こちらが頼まないのに

どんどん値引きされていく昨今。

マイコミとの競合が激しくなったというわけらしいです。

申し訳ないが、マイコミの営業マンで優秀な方とは一人もお会いした

ことがないし、マイナビが優れているとは思えないのだが、企業にも

学生にもマイナビは支持されてしまった。



その後、リクルートは迷走し続けているようです。



はっきり言って、何よりも学生の顔を、そして企業の課題に向きあわず

マイコミを向いて仕事をしている。これは頂けない。



HR部門の担当執行役員はリクルート社の社内報『かもめ』で今年の

抱負について「日本の人事部から世界の人事部へ」というコメントを

寄稿していました。



申し訳ありませんが、失笑するしかないですね。

リクルートが「日本の人事部」と言われたのは、古きよき時代の話。

牧歌的すぎる…。そして、リクルートの組織や人材の弱体化、

HR部門の凋落について責任を感じていないのか?

申し訳ないが、一刻も早くご退場頂き、もっと優秀で志のある方に

この部門をご担当頂きたい。



気の早い話だが、リクルートがちゃんと60周年を迎えることができる

ために、しなくてはならないことは何だろうか?



個人的には、非常にシンプルかつ重大なことだが「世の中に変革

を起こす」

に他ならないのではないでしょうか。



まぁ、今のリクルートにそれを期待するのは酷かもしれないし、

働いている皆さんはそれどころじゃないのかもしれないが、世の中

はそれを期待しているようにも思います。

もっと言うと、世の中に変革を起こさなければ生き残れないでしょう。



世の中に変革を起こすからこそ、生活者からも企業からも支持され、

高付加価値の商品で儲けることができたわけです。



そして、変革を起こすためには、世の中の誰よりも深く、生活者と

企業の気持ちを知らなければなりません。

この部分が、この10年間で行われたマネジメントの合理化によって

失われてしまったのではないでしょうか。



私が関わっている新卒採用領域に関しても、申し訳ないが、担当

する皆さんは学生や企業のことを知らなすぎます。

素人すぎ。

特に学生の気持ちなんか、全く知らないのではないでしょうか。



他の就職情報会社の中には、営業担当者ですら、学生と会うことが

義務付けられている会社もあります。

ジョブウェブさんや学情さんなんかがそうだ(素晴らしい取り組みだと

思うので、あえて実名をだします)。

学生がどんな息を吸って、どんな息を吐いているのか、彼ら彼女達が

何をどう見ているのか?

申し訳ないが、最近のリクルートのアウトプットをみると、あまり感じ

られない。

彼らには潤沢な予算があり、RW研究所なんかもあるのにね・・・。



私も学生に詳しくないと行けないと思い、必死に学生と会っています。

人事担当者にも会っています。

雇用の研究者と会っています。

本も買って読み、講師もさせて頂いている。



リクルートの営業は学生のことを何分間話せるでしょうか。




最近では、リクルートで腐っている人がいっぱいいることも聞いています。

ただ、世の中から期待されていることを忘れないでください。

ここ数年の変化は成長ではなく、膨張だったと思いますが、生活者は

リクルートに期待しているはずです。


“情報への着目点と活かし方”の天才=リクルートという等号を不等号

にしないためにも、誇りと責任を忘れずに、創造的破壊を繰り返し、

50周年の先にある60周年を迎えてほしいものです。





「リクルートで働く誇りと驕りは紙一重、でもその隙間に本当の価値と

ビジネスとしての優位性は存在している」


を忘れずに!