異動の本質 | 子育て~夜遊び~お仕事

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紙面にも「異動」記事が多くなりました。

人事異動の季節です。



人事異動の発令を受けた経験は大して多くないのですが、

人事という発令する側の部署にいた関係で、その受け止め

られ方やその後の活躍の度合い、評判などを長く見てきて

おりますので、その経験などから、異動先に感謝されること

はもちろん、異動を良いきっかけとして自らの価値を上げる、

キャリアにつなげる人はどのようにそれを捉えるものなのか

を考えてみました。


これらは、転職でも同様かもしれません。

「一からスタート」「とりあえずは勉強」


と考える人は大体うまくいかないと思います。

未経験だから、職場や業務のことを詳しく知らないからといって、

自分が持っているものを活かそうというよりも、知ること、教えて

もらうことに集中してしまう人です。


もちろん、過去は知らんが俺はこうするといって学ぼうとしない

のはイカン訳ですが、あんまりそういう人はいないもので、妙に

謙虚になる人が多いものですが(まずは人間関係を作ろう、

受け入れてもらおうという気持ちになることはよく分かりますが)、

異動でやってきたのに新人のような言動をするのでは期待に

応えることはできません。



「これは飛ばされたのか」「期待されて引っ張られたのか」


と異動の意図を考え過ぎるのもよくありません。

異動は確かに一大事かもしれませんが、『誰がどのように考えて

決めたのか』ということと、『行った場所でどのように振舞うか』と

いうことを関連づけているような人が見受けられます。


飛ばされたんだから適当にやっておこう、期待されたんだから頑張

ろうというのは自分勝手な話で、そういう考え方こそ異動の意図を

はずす原因になってしまいます。



人事異動の目的には、仕事量・生産性の調整や事業戦略の遂行

といったことから、活性化や育成、個別の希望や事情への配慮

まで様々なことがありますが、最大の目的はイノベーションを起こす

ことだと言えます。


ある業務・職場で蓄積されたことと、別の業務・職場で培われた

ことを、人を動かして掛け合わすことによって新しい工夫や効果や

成果を生み出そうというのが人事異動の一番の目的であり、経営

が人事異動を行う理由です。


であるならば、ノウハウやスキルや視点を対等で自然な関係で公開、

融合させ、振り返ることなくイノベーションを起こすことに互いに集中

せねばなりません。

職場や仕事に好影響を与え、自分のキャリアにとっても有意義な

きっかけとできる人はそのように異動を捉えていると思います。


同時に、そのような結果を得ることができたときには、経営者も人事も

冥利に尽きるという気持ちになるものです。