独立起業したある新米社長さんが言っていました。
「自分がその立場になってみて初めて、社長の難しさがわかりました」
「難かしいのは、お金の儲け方じゃなくて、お金の使い方、何にお金を
つかうかという決断です」
と。
この人は、非常にクレバーで、本質のわかっている人だと感心しました。
お金の使い方に社長のスタンスが出る。
【社員を大事にしてる?】
「ウチは社員を大事にしている」
そう言っているある社長に、「社員の教育にどのくらいお金をかけているの」
と聞いてみると、ほとんど何もしていない。
それでいて、ベンツに乗り、自分の家は社宅扱いになっていたりする。
おいおいそれは「自分を大事にしてる」だけだろう、って。
口だけで社員を大事にしている社長と、本当に投資している社長がいる。
社員に投資していない社長は、会社は自分でもっていると思い込んでます。
ベンツに乗ったり、家を社宅扱いにする言い訳は「自分にご褒美をやらないと」。
社員にお金をかけないのは「釣った魚に餌はやらねえ」ってわけなのか。
「若手に金かけて教育しても、その上司を教育できていないと、結局つぶされ
たり染まってしまって元の木阿弥になってムダだ」と言って、結局何もせず
若手はますます腐っていく。
かと思えば「幹部の教育役は自分だ。自分がいる限り大丈夫」という驕りで、
幹部を集めて社長がくどくどと毎週説教するだけなもんだから、幹部も腐っていく。
で、普段そうしたことにお金をかけないでおいて、不景気になると社員に
「経費削減だ~」と号令をかけて、社員に不便を強いる。
結局、お金の使い方がデタラメなのです。