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日経がどうやら通期赤字となる、という話を聞きました。

正確は情報ではありませんが。



各紙が部数減少に苦しむ中、一人といってよい健闘ぶり

だった訳ですが、それでもこういう状況になるのは、

やはり新聞というビジネスモデルの厳しさを象徴的に表わ

しています。

日経の強み。思うに二つの理由があります。



ひとつには、日経本紙の「企業」という面のほか、日経産業

や日経MJなど、企業の広報が発表したネタを掲載すると

いうこと。

他紙は「一企業の商品やサービスを記事にする(宣伝して

儲けを後押ししてやる)のは、ジャーナリズムとしていかがな

ものか」という立場であるのに対して、「他社・他業界の動向

に関心を持つビジネスパーソンにそれを伝えることも(特に

経済に強いとされる)新聞の役割だ」という立場をとっている

わけで、このスタンスが企業人に受けたことです。



もう一つは、印刷・販売・配達といった業務を他の新聞社に

委託することによって、経営が身軽であったこと。

マネジメントする範囲や固定費が比較的小さいので、紙面・

コンテンツづくりや新規事業などに集中しやすかったわけです。


実際に、ジャンル特化の新聞・雑誌の創刊・廃刊の速さや、

WEBへの取り組みや教育事業への展開が最も積極的で

あったのは、抱えているものの小ささが大きな要因であると

思います。



さて日経は、これからも元気でいられるでしょうか。


少子高齢化に伴ってビジネスパーソンが減少した場合に、日経の

独自性である「企業」面や日経産業やMJに対する関心を持つ層が

場合によっては激減する可能性があるが、これをどうするか。


地方分権が仮に進み、地方へ人が動き、関心が大きくなった場合

には、ネットワークの弱さが露呈すると思われる(経済の東京一極

集中の中で、東京で取材して首都圏の読者に読んでもらえれば

いい・・では済まない)がどうするか。


全体の落ち込みは避けられないでしょうが、このようなリスクの中、

他の一般紙の巻き返しも十分に考えられると思います。