PDCA | 子育て~夜遊び~お仕事

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有名な「PDCAサイクル」。
ご存知の通り、『計画(Plan)を立て、実行(Do)し、その結果や

プロセスを検証(Check)した上で、改善(Action)を施して、

次の計画(Plan)を立てる』というスパイラルを作ることで、業務改善

や品質の向上を実現していこうという考え方です。

PDCAサイクルは、もともとメーカーの商品開発や生産管理の

現場で使われた言葉でした。
メーカーが製品の品質向上と量産を目的とし、様々な失敗の原因

を分析したり、工程の修正・変更を重ねたりすることを、PDCA

サイクルと呼んだわけです。




最近はすっかり全ての業種・職種で語られるようになり、いかにも

あらゆる仕事に通用する重要な考え方のようになっていますが、

果たしてそうなのでしょうか?

非製造業においても、モノづくりと同様に、PDCAが重要で効果的

なのでしょうか?



実は、非製造業では、PDCAサイクルを徹底しているのに、なかなか

商品やサービスが良くならない、失敗ばかり繰り返されるといったことは、

よくある話です。

例えば、一つの結果を検証・改善しても、その後、それが使えるような

お客様の要望がなければ、改善の効果はかなり限定的です(または、

改善したことにならない)。
また、改善を繰り返した結果、振り返ってみれば商品やサービスに

一貫性がない(いつも何かが変わっている)という可能性もあります。


他にもよくあるのは、改善をしているが、いつまで経っても満足のいく

レベルには程遠いという例でしょう。

PDCAにも欠点があります。


それは、常に過去を振り返るという行為なので、未来や理想と関係が
なくなってしまう、かけ離れる可能性があることです。

自分たちが達成したい理想の状態に向かって何をすべきであり、どれくらい

まで到達しているか、といった考えがないままに、反省・検証・改善を
繰り返すことになってしまいがちです。

場合によっては、市場やお客様のことよりも目の前の改善が優先されて

しまうかもしれません。
また、問題点や反省点ばかりに目が行ってしまい、雰囲気が暗くなったり、

目線が下向きになったりして、結果的にブレークスルーが得られないという

ことも考えられます。


PDCAは分かりやすいので、つい万能視しがちです。しかし上にあるように、

未来や理想、市場や顧客を見つめる視点が失われた際には、労力の割には

ほとんど効果のない活動になる可能性もあるのです。



PDCAは一種のフィードバック(過去を振り返ること)ですが、これを有効に

するためには、フィード・フォワード(未来を見据えること)が必要なのです。