都内の大手金融機関につとめる男性Oさん。
新卒で入行後、15年になる。
今は、本店のディーリング部門で国内機関投資家向け
に仕事をしている。
幼少よりとても真面目で、両親にも手のかからない子供
として認識されていた彼。
大学も偏差値の高い有名大学に行き、こうして今は
日本を代表する金融機関に勤務している。
世間でいうエリートの一部にはいる人だろう。
特段趣味のないOさんの楽しみは週末に通う焼き鳥屋
でのビールを楽しむことだった。
そのお店は自宅近くの阿佐ヶ谷にある。
お客さんは会社帰りの男性を中心に、近所に住む若い
女性たちもたまに顔をだす20席ほどの小さい店。
Oさんはそこでたまに見かける1人のOL風の女性が気になって
いた。見た感じでは同じ金融機関に勤務しているような堅さ
を醸し出す女性だったが、時折お店のヒトと交わす笑顔は
これまで見たことのないような柔らかで、周りをあたたかくする
ような笑顔だった。
Oさんは5月も下旬にさしかかったある日、いつもになく深酒
をしてそのお店にいた。
そこに、あの女性が現れた。
Oさんは、手元のビールを飲み干しお替りを注文。
カウンターにいたOさんの近くに「彼女」は座った。
いつもくる時間より少し遅かった。
20分ほどしたとき、「彼女」がOさんに話しかけてきた。
「たまにここに来るんですけど、よくお見かけしますね^^」
女性慣れしていないOさんは一瞬誰に話しかけているのか
わからなかった。
「あ、はい。 家が近いんで週末はよく来るんです・・・」
「そうなんですか、わたしも近所なんです。阿佐ヶ谷はこういう
お店がいっぱいあっていいですよね。」
「そうですね、、、 ぼくもそう思います。」
硬い感じの会話は3分もしないうちに終わった。
Oさんはこのとき「彼女」の名前が「寿美華(すみか)」さん
だということを知った。
柄にもなくOさんは酔った勢いで名刺交換をして、連絡先を
手に入れていた。
彼女は想像とは違い、都内で家具のデザインをしている人
だった。長くイタリアで勉強をしていて、昨年日本に帰国後
今の会社に勤めているらしい。
女性と縁のなかったOさんは、この機会を逃してはいけないと
必死に「お友達」になろうと努力した。
5歳年下の寿美華さんは、ほどなく彼の誠意に応えるように
なった。
1年後の6月。
Oさんは1年にも満たないお付き合いを経て、寿美華さんと
婚約することに。
阿佐ヶ谷の小さい焼き鳥屋がとりもった「大きな実り」をもたらした
恋のはなしでした。
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というわけで、ながーーーーい前ふりで失礼しました^^;
これ、私の友人の話です(笑)
先日、電話があり紹介したいということで飲み屋さんで2人に
聞いたかわいらしい恋の話だったのです。
三十路(失礼)の恋とは思えないような、純粋であたたかな恋
だったようです。
聞いていて、私が照れました・・・
とにかく、40前に結婚できそうなO君!
よかったね。
寿美華さん、名前もきれいですが容姿も素敵なあなたがO君
に恋をしたこと、ちょっと妬けます(笑)
でも、誠実なO君と仲良く素敵な人生を歩んでくださいね。
おめでとう。