どうして自分の意見や主張をいえないの?
周囲にあわせてばっかり。
「自分」はどこにいるの?
存在感ゼロ。
とある、新興企業の若手社員によるアンケート結果
の一文。
今日の日経にリクルート調査の就職先人気企業が
発表されています。
1位は全日空、上位には大手都銀がズラリ。
一昔前にあった、IT系新興企業の名は遥か彼方へ。
別に大手志向が悪いわけではない。
でも、上記のアンケート調査企業はそこそこ勢いの
ある企業でマスコミに登場することもある企業です。
彼らは面接時に、
「少数精鋭の中、自分の特性やスキルを活かして
早い時期からいろんなことに挑戦させてもらえる環境
を就職先に選んでいます」
と言っていた。
大企業ではそれができないのか?
就職してもいないので、わかるはずものない。
答えはNOだろう。
単なる先入観と周囲の「風評」で判断している。
入社後3年目。
すでに企業風土や規模に関係なく個性をなくし、保身
と情熱を失いかけている。
こういう人はどこに就職してもそんなにパフォーマンスを
あげることはないかもしれない。
入社時の上司や同僚に「運」もあるかもしれないが、
それが全てではない。
やはり「自分」に原因がある。
こういう人材をいかに「再生」させるか。
再生への情熱と気概がなければ、新興企業においては
雇用を維持する選択肢はもたれない。
25歳前後にして退職勧奨の憂き目。
でも、こういう若手が決して少なくない中、一概に結論を
だすのは危険。
ちょっとしたきっかけや成功体験で「若手」は激変する。
その機会をいかに与え、自力で坂を登らせるのか。
これはマネジメントの役割の1つでしょう。
けど、ここでもうひとつ問題が・・・
新興企業の多くは、若くしてマネジメント層に登用されて
俗人的なセンスや力量で結果を出している人が多いので
第三者に対してのサポートや教育が不得手、という現実
があるのです。
得てして成長企業は「結果」を出した人をマネジメントに
登用しますが、企業規模に関係なく、こういう天才的な
TOPセールスは人に教えることを得意としないひとが実に
多いわけです。
でも、新興企業において「成果の出ていない」人をMgtに
据えると求心力や信頼関係がなくなり、強いては会社に
対しても不信感を持つようになります。
本当に悩ましい問題なわけです。
そこで、登場するのが「中途採用の即戦力Mgr」。
でも、これもなかなかうまく機能しないのが現実。
残酷なことを言えば、「本当に優秀で結果を出し続ける
バランス感覚の優れたマネジャー」は市場には出てこない
と考えるべきなのです。
経営者は常にこのジレンマと戦うわけです。