世の中にはいろんな人がいる。
そしていろんな過去をもっている。
当たり前の出だしですが・・・
先日、とある面談で某企業を懲戒解雇になった方
とお話する機会があった。
30代の妻子ある人。
まだまだ若い。
長期に及び社内監査の後、処分が「懲戒解雇」
というかたちになったわけだが、彼は経歴書にもその
事実を明記している。
もちろん、うそをつくのはよくないが、この経歴書で
一般企業が再就職において面接にすすめるのは
少ないのではないか、という疑問をもった。
中には興味本位で「なにやったの??」と聞き出す
人事もいるだろう。
でも、彼は
「自分のやったことは事実。
今は書面でも面談でもその事実を話すことで自分
への戒めにもなるし、向き合うようにしている」
といった。
奥さんはどう思っているのか。
「嫁さんは意外にもさっぱりしていて、もう過去のことは
悔やんでも仕方ない。
家族が元気に暮らしていくことが大切、と言うんです」
なんと素敵な奥さんだ。
女性の腹が据わっている、というのはこういうことなのか。
しかし、一方で
現実はそうあまくない。
すでに離職より3ヶ月以上が経過。
未だ内定先はないという。
個人的に業界に詳しいだけ、懲戒解雇というのは相当
悪事を働かないとならないと思っていたが、昨今の金商法
改正で証券事故の類でも「故意」がある場合は相当な
厳罰になることがあるよう。
いずれにせよ、個人的には彼がどうにか立ち直り、家族と
一緒に笑顔で食卓を囲める日を手助けしたい。
人間は「本気」になれば、何度でも変われる。
私は真剣にそう思って仕事をしている。