昨日の午後、生まれて初めて電車の人身事故を見た。
銀座線の溜池山王駅。
中年の男性会社員らしき男性。
ふらふらとホームから浅草方面の電車へ。
緊急停止ボタンが押され、大音量のブザーがホームに
とどろき悲鳴で騒然とした。
上下線の電車の電気系統がすべて遮断され、電車に
は多くの乗客がドアも開かないまま閉じ込められた。
10分近く、駅務員が電車の下に入り男性の安否を確認。
ちょうどホームからもくの字にまがったからだの背中から
尻にかけての部分が見える。
白いシャツの背中は血に染まっていた。
警察、救急、レスキュー隊が到着し、ホームにはロープ
とシーツで幕が張られた。
ショックで呆然とするなか、若い人はその光景を携帯
カメラで撮影している・・・信じられない。
ほぼ絶命したと思われる写真を撮ってどうするのか。
マスコミにでも売るのか？
静かに手を合わせその場を去ったが、すぐに構内放送
で男性は線路より搬送された旨わかった。
何があったかは知らないが、死んではいけない。
家族はいるのだろうか・・・
残された家族には営団より莫大な損害賠償が請求され
生活にも困るのではないか。
そんな余計なお世話かもしれないが、いろいろなことを
考えた。
今回の目撃で２つのことを知った。
駅務員はすぐさま状況を見た「目撃者」を探していた。
当たり前なのかもしれないが、規則で2名の目撃者が
必要らしい。必死になって探していた。
2つ目は運転士。すぐさま身柄を拘束。
あの状態ではやむをえないと思うが「過失容疑」らしい。
たぶん罪には問われないだろうが、生涯あの光景は
忘れられないだろう。
仕事とはいえ、気の毒に思う。
男性のご冥福をお祈りしたい。