昼夜に限らずお店で食事やお酒を飲むときに、そのお店に流れている
BGMを気にしたことはあるだろうか。
とある飲食系のコンサルタントに聞いた話だが、このBGMというのは
そのお店の売り上げに密接に関係するらしい。
店舗のコンセプトやターゲットによってこの成果は顕著になるのです。
今風のしゃれた「ダイニングバー」でのこと。
店内装飾も環境もそこそこ評価の高いお店。
ただ1つ、定期的にお店を利用していて気づいたことが。
それがBGM。
いつも有線のチャンネルが違う。
これ自体たいしたことだと思わないかもしれないが、結果的にこの施策
によって日次の売り上げが20万近く違うのだ。
そこでテストを実施。
ポップスのBGMを「お琴」に変える。
これによって団体客の喧騒が静かになる。
再びポップスに変えると段々と話し声が大きくなる。
次の日は「演歌」に挑戦。
これによって滞在時間が短くなり、客単価も30%ダウン。
次の日は「ジャズ」に挑戦。
これによってカップル客のドリンクオーダーが大幅UP。
客単価も通常より20%UP。
滞在時間も必然的に長くなる。
人間心理として、飲食というのはある意味エンターテイメントという認識
がある。
大半の人が大切な人と食事やお酒を飲みに来るので、「会話」が重要な
ポイントになる。普通のテーブルに着席し、対面した形で会話をする場合
その距離感は約1メートルになる。
この距離感で人の声が聞こえる「音量」と聞き手にとっての「聴覚」の
限界があるということだが、この狭間に届くBGMがお客さんの居心地を
左右するということらしい。
昨今のジャズ流行ではないが、音感と食欲と時間の密接な関係がある
のだろう。