【我が国は、倭国ではない】


歴史の本を見ると、古代の我が国を【倭国】などと表記していますが、元々「倭」は支那王朝が付けた蔑称で「みにくい」という意味です。なので、日本人自らが古代の我が国を倭国と呼称するのは、自らを蔑んでいることになるということに現代人の僕たちは、気がつかなければならないと思います。


「旧唐書」によると遣唐使は、初めて国号として日本を名乗り、その理由を説明したといいます。同書は「日本国は、倭国の別種也。其の国、日の辺に在るを以って、故に日本を以って名と為す」「倭国自ら其の名の雅やかならざるを悪み、改めて日本と為す」と記しています。


「日の辺りに在るを以て」というのは、日本は日の登る国という意味で、これは推古天皇の国書に見える「日出づる処から」と同じ発想で、地理的な環境を表すだけでなく、天照大御神という太陽の性格を持った神を皇室の先祖として仰ぐ日本国という意味です。