【伝承と伝統の違い】

〜皇太子殿下(現、今上陛下)のお言葉からの学び〜

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その時代時代で新しい風が吹くように,皇室の在り方もその時代時代によって変わってくるものと思います。私も,過去から様々なことを学び,古くからの伝統をしっかりと引き継いでいくとともに,それぞれの時代に応じて求められる皇室の在り方を追い求めていきたいと思います。


(皇太子殿下お誕生日記者会見から抜粋  平成31年2月21日)


◎解説

昔のものを寸分たがうことなく繰り返し、今に繋ぐことを「伝承」と言います。これに似て非なるものは、「伝統」です。

「伝統」とは、過去にあった表現を打ち破り、それでも尚残ったものと、その時の価値を融合して表現します。 そして、その新しい表現もまた、次の時代に打破され、残ったものと時代の価値が融合して次に繋ぐということを繰り返すのです。

つまり、「伝承」は寸分も変わらないものを繋ぐことで、「伝統」は、外見的には、時代の要請に対応して変わりながらも本質は絶対に変わらない、そして、いくら打破しようとしても壊れることはなく、時代を超えていくものです。