【敬称について】

         

~くん」は、「君」と書きますが、この言葉は「君主」などに使われている通り、身分の高い人を表しています。これが時代の移り変わりとともに友人同士での親しい敬称になりました。 ~くん」はかつて「僕」とともに使われることが多かったといいます。 「僕」は「下僕」などの表現もありますが、自らへりくだった一人称。この「きみ」と「僕」を使って相手への敬意を表したのは意外と遅く、江戸時代のことといわれます。


夫婦の間で呼び交わされる 「あなた」「おまえ」も敬称です。 「あなた」は、「あちらの方角」を指すもので、これもまた直接表現を避けたもの。「あちらにいる、遠く、高貴な人」というほどの意味です。そして「おまえ」は御前様が略されたもの。どちらも相手を思いやる言葉で、これも江戸時代あたりから使われてきたようです。「おまえ」という呼び名からは時代遅れの亭主関白を想像してしまいますが、実はしっかりとした敬称なのです。


【敬称 皇室の正式な呼び方】


皇室典範

第二十三条

  天皇、皇后、太皇太后及び皇太后の敬称は、陛下とする。

2 前項の皇族以外の皇族の敬称は、殿下とする。


天皇の退位等に関する皇室典範特例法

第三条

2 上皇の敬称は、陛下とする。

第四条

2 上皇后に関しては、皇室典範に定める事項については、皇太后の例による。

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皇室は,天皇皇后両陛下,上皇上皇后両陛下と皇族殿下方で構成されています。これらの方々は,内廷にある方々と,それ以外の宮家の皇族殿下方とに分かれます。

現在,内廷にある方々は,天皇皇后両陛下及び愛子内親王殿下並びに上皇上皇后両陛下の5方です。

また,宮家の皇族殿下方は,秋篠宮(4方),常陸宮(2方),三笠宮(4方),高円宮(2方)の各宮家の12方です。

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◯天皇陛下、皇后陛下、天皇皇后両陛下、敬宮愛子内親王殿下


◯上皇陛下、上皇后陛下、上皇上皇后両陛下


◯皇太子殿下、皇太子妃殿下、皇太子同妃両殿下(現在はおられません)


◯秋篠宮皇嗣殿下、秋篠宮皇嗣妃殿下、秋篠宮皇嗣同妃両殿下、佳子内親王殿下、悠仁親王殿下


◯常陸宮正仁親王殿下、正仁親王妃華子殿下


◯(三笠宮家)崇仁親王妃百合子殿下、寬仁親王妃信子殿下、彬子女王殿下、瑶子女王殿下


◯(高円宮家)憲仁親王妃久子殿下、承子女王殿下